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ぶらり東淡海

ぶらり東淡海

万葉のロマンが息づく 万葉の森船岡山

国道421号線を近江八幡市から東近江市に入って間もなく感応式信号と、万葉の森船岡山と紀した標識が見えます。点滅信号の横にある利用者用の駐車場から道路を横切り阿賀神社の鳥居をくぐって境内を進むと蒲生野の万葉歌碑の案内板があり、そこから拝殿横の万葉歌碑道を登って行くと、ほどなく山頂に到着。山頂にある自然の巨岩に「元暦校本万葉集」の原本そのままの文字を彫り込んだ石版がはめこまれた歌碑があります。

万葉歌碑は、
「茜さす紫野行き標野行き 野守りは見ずや君が袖ふる」(額田王)
「紫草のにほへる妹を憎くあらば 人妻故にわれ恋ひめやも」(大海人皇子)
の相聞歌です。額田王は大海人皇子と愛し合いましたが、のち彼の実の兄である天智天皇の寵愛を受けました。この歌は、蒲生野遊猟のときに交わされたもので、人目もはばからずに袖を振って見せる大海人皇子を額田王が咎めたのに対し、大海人皇子が大胆にも人妻である額田王への激しい恋情を歌い返した恋の歌が、有名な相聞歌なのです。

船岡山の麓には、歌に詠まれた「あかね」や「むらさき」をはじめ、万葉集に詠まれている柿本人麿の「ささ」や大伴家持の「かきつばた」など、植物約100種が詠まれた歌とともに紹介された万葉植物園があり、花の季節は大変美しいところです。また天智天皇の蒲生野遊猟の情景を偲ぶ巨大な陶板リレーフもあり、ここでも万葉を忍ばせてくれます。秋には賑やかに蒲生野万葉まつりが開かれるほか、蒲生野短歌会も有名です。


*東近江市野口町・糠塚長
*TEL0748(48)2100(東近江市観光協会)
*近江鉄道市辺駅下車徒歩5分
*名神八日市ICより20分・国道8号線友定町交差点より15分
*駐車場/有

八幡瓦の魅力いっぱいの博物館  かわらミュージアム

日牟八幡八幡宮の大きな鳥居をくぐり、すぐ右の道を少し歩くと白壁の素敵な建物が見えてきます。これが江戸時代に始まり、後世広く知られた「八幡瓦」の魅力を様々な角度から見ることができる博物館、かわらミュージアムです。1階常設展示室では、八幡瓦に関する歴史的資料や製造の様子、往時の瓦職人の技と感性を見事なまでに表現した瓦人形などが展示され、2階には、日本と世界各国の主な瓦が実物と写真で紹介されています。

また、実際に瓦粘土に触れ、燻し焼きという独特の焼き方で、オリジナル作品を制作することができる体験工房は、全国でも珍しく、来館者から大変人気を呼んでいます。

国の伝統的建造物群保存地区として選定されているこの周辺の歴史的風景に自然と溶け込むよう瓦に色むらをつけるなど、瓦の魅力を随所に活かした10棟もの建物は、それ自体が展示物といえるほど存在感があり、八幡掘との景観もまた素晴らしいものです。

ぜひ、八幡瓦の魅力、体験ができ、歴史的景観にも恵まれた「かわらミュージアム」に訪れてみてはいかがですか。


*入館時間/午前9:00~午後5:00
*休館日/毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)・祝日の翌日・年末年始
*入館料/大人300円・小中学生200円 団体割引10名以上 各50円引き
*駐車場/無(市営駐車場利用)
*滋賀県近江八幡市多賀町738-2
*TEL0748(33)8567
*JR近江八幡駅から近江バス大杉町バス停下車徒歩3分

那須与一ゆかりの寺  弘誓寺

国道8号線北町屋の信号をきぬがさ山方面に曲がり突き当たりを右に行くと古い町並みが続く静かな五個荘金堂地区に出ます。その町並みの中堂々とひときわ高くそびえ立つ浄土真宗大谷派の古刹、弘誓寺があります。

この寺を開基した愚咄坊は那須与市の嫡子で、本願寺三代の覚如上人が関東へ下る際には弟子となり、正応5年(1292)には現在の寺号を許されたといいます。天正9年(1581)には現在地の金堂に永住することになりました。敷地は移転してきましたが、本尊と祖師親鸞上人真影は、代々受け継がれてきています。現在の建物は宝暦5年(1755)、高木作右衛門によって建てられたもので、入母屋づくり、本瓦葺き、間口18間、奥行20間の大型の仏像です。内部は外陣、内陣、両余間、両狭屋の間、後堂よりなります。柱は全て欅材の円柱で高い格子天井、内陣と外陣の境の祖物は蛇腹支輪付きの出組みとなっており、時代を代表する力強く荘厳な建築である本堂は、国の重要文化財に指定されています。この本堂は比叡山延暦寺の根本中堂に続いて県下で2番目の大きさです。

また、山門は元禄5年(1692)建立の一間薬医門・入母屋造りで町の文化財指定になっています。

「弘誓」とは仏教語で仏様の心。悟りを求め衆生を救おうする誓いが広大で堅固であることから弘誓というそうです。


*東近江市五個荘金堂町615
*TEL0748(48)2747
*JR能登川駅から近江バス金堂下車徒歩3分
*駐車場/きぬがさ駐車場(普通100台・大型30台)

熊野大権現の化身 熊野の滝

日野町の国道477号線をそびえ立つ水無山方面に進み、蔵王ダムを越えたところを左折して道なりに進むと「グリム冒険の森」が現れそこを右に見ながら1kmほど登ると熊野集落に着きます。

その熊野に村の鎮守として慕われる熊野神社があります。熊野神社の創立時期は不詳ですが、紀州熊野に祀られる那智権現の分霊を勧請したと伝えられ、中世に隆盛であった綿向山修験の一拠点として崇敬を集めました。

この熊野神社の東側から登山道を約40分ほど歩くと姿を現すのが熊野の滝。古来より「神の滝」といわれ、那智の滝になぞらえて飛滝権現として崇められています。また、地元の人々はこの滝を「お滝さん」と呼び、毎年9月8日には「お滝祭り」が行われています。高さはおよそ10メートルある滝の正面に立って見上げると、まさに滝とはこうあるべきだとでもいうような正統派の滝です。岩の上から落ちる水しぶきは見事なもので、暑さとは無縁の涼しい風を送り込んでくれます。



*滋賀県蒲生郡日野町熊野
*近江鉄道本線「日野駅」から近江鉄道湖国バス平子・西明寺線終点・熊野神社下車徒歩
*駐車場/有

森林浴を楽しみながら四国霊場巡り  八十八箇所遊歩道

国道421号線を桑名方面に走ると、新緑が美しい愛知川渓谷に出ます。その緑豊かな永源寺高野町の山の中に「八十八箇所遊歩道」があります。

この遊歩道は、1900(明治33)年、四国八十八箇所霊場を50日かけて巡礼した8人の女性たちが、自らの地元にも簡単にお参り出来るよう、永源寺の裏にある山の中に、本場、四国の霊場八十八箇所の仏像をならって、如来や菩薩などの石仏88体を並べた「ミニ霊場」を作ろうと、町内などから88人の出資者を募り、1905年~1907年の3年間をかけてミニ霊場と参道をつくったのがはじまりです。この道は、本山永源寺とともに地元の人たちの信仰の場、憩いの場となっていましたが、人通りも途絶え参道に木が生い茂り、道が崩れ、石仏が倒れたりと荒廃の一途をたどってしまい、お参りしたくても出来ない状態でした。

しかし、地元有志の呼びかけで、当時賛同した人々の子孫の協力により、参道が開かれ100年目を迎える前に修復、歩きやすい「八十八箇所遊歩道」に生まれ変わったのです。

遊歩道は、手軽に八十八箇所巡りができ、同時に森林浴が楽しめる約4㎞。88体すべての石仏にお参りし、中腹で眺望を楽しむ、約1時間のコースです。できるかぎり自然のままの姿をとどめたいという参道は四季折々の美しさにあふれ、水のせせらぎ、木々のざわめき、鳥の声を楽しみながら、ちょっとした山歩きのコースとして最高です。


*滋賀県東近江市永源寺高野町
*TEL0748(27)2186 [東近江市永源寺支所 産業建設課]
*TEL0748(27)0444 [観光協会永源寺支部]
*名神八日市インターから国道421号線で約20分
*近江鉄道八日市駅から湖国バス約35分終点の永源寺車庫停下車15分
*駐車場/有

安土問答の場として有名  金勝山 浄厳院

JR琵琶湖線安土駅から南西方向へ700mほど行くと線路のすぐ南の家並みはずれに、朱色が映える威風堂々な楼門が迎えてくれます。

天正6年(1578)織田信長によって、近江源氏佐々木六角氏の菩提寺として建てられた慈恩寺の跡地に、安土・桃山時代、安土城築城とともに創建し、近江・伊賀国両国の寺院808ヶ寺の末寺をもつ浄土宗総本山としたのが始まりです。

楼門は室町時代後期(16世紀中期)に旧慈恩寺の楼門として甲良大工によって建てられたものを浄厳院の楼門として遺されたものです。三間一戸、入母屋造、本瓦葺の2階建の門で、左右に仁王像を配し、非常に均整の取れた美しい建造物で、平成7年の解体修理により建立当時の形式が明らかになり、現在の姿に復元・整備されました。建築技法的には中世的なものを遺しながら、整然とした近世的なものへ移行する過度的な技法がうかがえる建物として貴重なものとされています。

楼門を入ると広い境内が開けます。正面に本堂、右手に不動堂、釈迦堂、鐘楼が立ち並び、本堂左手には勅使門、書院と池泉庭園がつながっています。本堂には、その重厚な雰囲気にふさわしい本尊木造阿弥陀如来像が安置されています。

また、この寺は仏教史上有名な安土宗論(安土問答)が行なわれた寺としても知られています。安土宗論とは、織田信長の命により仏殿で行われた、浄土宗と日蓮宗の教義上の論争です。この宗論に勝利を得た浄土宗側の聴象は鉦、太鼓など叩いて威勢よく念仏を唱えて喜んだ。これが有名な「かちどき念仏」として伝唱され毎年4月10日の春法要、10月8日からの秋法要には奉納されています。

〈重文〉
浄厳院本堂 絹本著色山王権現像 木造阿弥陀如来坐像 厨子入銀造阿弥陀如来立像 厨子銅製舎利塔 楼門 絹本着色阿弥陀聖衆来迎図


*近江八幡市安土町慈恩寺744
*JR琵琶湖線安土駅下車徒歩10分
*TEL0748(33)5572 [正寿院(滋賀県近江八幡市浅小井町500)]
*駐車場/有

洪水の被害を軽減 琵琶湖畔の大同川水門

大同川は、東近江市を流れ、琵琶湖へと注いでいる河川です。大同川水系は瓜生川と大同川に分かれ、大同川は五個荘伊野部町に源を発する流路延長約20㎞の川で1965年に1級河川に指定されました。

滋賀にレジャーに出かけられる方が多いと思いますが、ここ東近江市西部に位置する大同川水門と広大な農地が広がる大中の湖干拓地一帯は、雄大な琵琶湖畔に接する自然美豊かなところで、ひとつの見どころと言えます。

さざなみ街道を近江八幡から彦根方面に向かう途中の水車橋を渡りながら右を見るとSF映画の宇宙センターのような建造物が見えます。それが大同川水門で、同川の河口部より上流500mのところにあり、さざなみ街道からの眺めは美しいものです。

この大同川水門は、大同川排水機場及び大同川給水機場と相まって、内水排除及び水位保持を目的として、当時の水資源開発公団(現在、独立行政法人水資源機構)が琵琶湖開発事業で建設した施設です。洪水時には、琵琶湖からの洪水の逆流防止のため、水門を閉めポンプで水を汲み出し(内水排除)作物の被害を最小限にくい止めます。一方、琵琶湖水位低下時には、水門操作で水門上流域の水位維持をし、更に水位が低下すると、給水ポンプを運転して水門上流側への給水を行い、灌漑用水等の取水を容易にします。右岸側には閘門も有り、水門が閉められている時にも船の航行ができるようになっています。大同川水門等の施設諸元は、大同川水門(全幅140.4m・・・制水ゲート24m×3門、調節ゲート24m×2門、閘門4m1ヵ所)、大同川排水機場(排水量36m3/秒・・・ポンプ容量12m3/秒×3台)、給水機場(揚水量3.7m3/秒・・・ポンプ容量1.85m3/秒×2台)となっており、水資源機構が琵琶湖開発事業で建設した中で最大の施設です。

水門から上流へは、大中側に道路が整備されており、自然を保護した水郷の静かな風景を見ることができ、特に舟が浮かぶ様は、閲覧の皆さんには是非ともおすすめしたい光景です。ここからしばらく進むと能登川大水車とカヌーランドのレジャースポットに到着します。


*滋賀県東近江市栗見新田町
*JR能登川駅から車10分/JR能登川駅からレンタルサイクル利用45分

大同川水門等についてのお問い合わせは
*TEL0749-52-5160 [独立行政法人 水資源機構 琵琶湖開発総合管理所 湖北管理所]

半身像の不動明王  岩屋不動明王

名神高速竜王I.Cから国道477号線を北に約300m行くと、右手に石製の鳥居が見えてきます。ここにあるのが岩屋不動明王です。この岩屋不動、低い自然丘陵上に築かれている岩屋古墳という前方後円墳内にあり、石室奥壁の一枚岩に高さ約1mはある半身像の不動明王が刻まれています。確かな記録は残っていませんが、口碑によると、江戸時代始め、薬師の郷土、山副某氏が一族の守護佛として自宅の西方にあたるこの地に祀ったといわれています。

石室の中にはみくじ石と呼ばれる2つの丸い石が置かれていて、言い伝えによるとその石を軽く持ち上げることができると願いが叶うとか。朝早くから多くの地元住民が詣で、「岩屋のお不動さん」として近畿各地からも厚い信仰を集めています。


*滋賀県蒲生郡竜王町薬師
*TEL0748(58)3715 [竜王町観光協会]
*JR近江八幡駅から近江バス名神竜王インター口下車すぐ/名神竜王ICから車で3分

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