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今月の特集 (2017年9月)

    
  今日から始めよう! 『生活習慣病予防』  


生活習慣病は、生活習慣を見直すことで予防や改善に導くことができます。
専門医である日本生活習慣病予防協会の池田義雄理事長にお話を伺いました。

 
 池田 義雄(いけだ よしお)
 医学博士。専門は内科学(糖尿病・肥満)、健康医学(生活習慣病・メタボリックシンドロームなど)。日本生活習慣病予防協会理事長の他、糖尿病治療研究会名誉顧問、タニタ体重科学研究所名誉所長、セルフメディケーション推進協議会会長などを務める。『量る・計る・食べるダイエット』(アスペクト)ほか著書多数。

  生活習慣病とは・・・

 生活習慣病とは、さまざまな疾患の総称です。偏った食事や運動不足、睡眠不足、喫煙、過度の飲酒、過度のストレスなど、好ましくない生活習慣や環境の積み重ねが、発症のリスクを高め、疾患の進行にも深く関わっています。
 具体的には、糖尿病、高血圧、脳卒中に動脈硬化、高尿酸血症/通風、脂質異常症(高脂血症)、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、脳出血、肺がん、大腸がん、骨粗しょう症、肥満症/メタボリックシンドロームなどが挙げられます。

  「一無、二少、三多」のライフスタイル
 生活習慣病予防のため、日本生活習慣病予防協会では、「一無、二少、三多」のライフスタイルを提唱しています。
 ★一無・・・禁煙
 ★二少・・・少食、少酒
 ★三多・・・多動、多休、多接

 「一無、二少、三多」のこれら6項目のライフスタイルを実行できている人ほど、肥満の程度、血圧、血糖、中性脂肪、コレステロール、尿酸などの検査値が良くなることが分かっており、罹患(りかん)率も実行できていない人に比べて低いという研究データが出ています。1項目実行できなくなるごとに罹患率は高まります。
 6項目のうち「少食」については腹八分目を心掛けることです。これは、現在の自分の食欲や満腹感に対する八分ではなく、20代前半の食事量の八分です。生きていくために最低限必要なエネルギー(基礎代謝)は、20歳をピークに徐々に落ちていくので、加齢とともに食べる量も減らす必要があります。20代の頃と同じエネルギー量を取っていては肥満につながります。
 「多動」は、十分な運動を意味します。運動は、通勤や買い物で歩いたり、エレベーターを使わず階段で上がるなど、頭では分かっていても意識しなければできません。運動はその気になって、心でするものと考えてください。
 「多接」とは、多くの人や事、物に接するという意味です。人との出会いや交流により絆も生まれ、いろいろな物事に触れることで好奇心が満たされます。何歳になっても好奇心旺盛で、精神的に豊かであることが、生活習慣病を遠ざける一つの要因にもなるのです。これはストレス軽減とも深い関係があります。

 年齢に応じて
 
  日々の積み重ねが発症につながるため、まだ病気とは縁のない20代から「一無、二少、三多」を実践し、生活習慣病予防を心掛けてほしいものです。重大な合併症の発症に至るまでには20年も30年もかかる場合が多いのが生活習慣病です。
 近年は定年の年齢も上がっています。年を取っても仕事ができる体づくりが大切です。今現在、生活習慣病を抱えている人も、その疾病の性質をよく知って、それ以上悪化させないよう、生活習慣を見直していきましょう。



 
生活習慣病リスクをチェック!

 
 【生活】
  □40歳以上である                  □20歳時より体重が10kg以上増えている
  □おなか回りがぽっこり出ている           □大食漢である
  □たばこを吸う                   □お酒をよく飲む
  □体を動かすのが嫌い                □夜更かしが多く、睡眠不足である
  □多忙で休養が取れない               □ストレスがたまっている


 【食事】
  □ご飯やパンなど(炭水化物)の摂取量が多い     □脂っこいものが好き
  □ほぼ毎日間食をしている              □深夜の時間帯によく飲食する
  □朝食は食べたり、食べなかったり          □早食い、ドカ食い、ながら食いが多い
  □濃い味付けが好みである              □外食やファストフード、レトルト食品をよく利用する
  □甘い清涼飲料水をよく飲む             □野菜や海藻類の摂取量が少ない

 【運動】
  □運動不足だと実感している             □1日の歩数は7000歩未満が多い
  □移動には車をよく使う               □つい階段での移動を避けてしまう
  □継続して行っているスポーツはない


判定やいかに・・・

【生活】の項で5個以上当てはまる人は、要注意!
 40歳を超えると、生活習慣病リスクは高まります。加えてたばこやお酒、ストレスがさらに生活習慣病を誘引。おなか回りがメタボ(腹囲が男性:85cm以上、女性:90cm以上)になっている人は、食事や運動をはじめとする生活習慣全般の見直しが必要です。

【食事】の項で5個以上当てはまる人は、要注意!
 外食やファストフードが日常で、夜更かししながら寝る前まで食べているような人は、血糖値や中性脂肪が上昇します。さらに濃い味付けが好き、魚より肉、野菜や海藻類など食物繊維の取り方が少ない、などの食生活は動脈硬化を促進します。食事は規則正しく、腹八分目でバランス良く食べることが大切です。

【運動】の項で3個以上当てはまる人は、要注意!
 日頃から通勤以外は歩かない、という人は週3回以上、30分以上は歩くよう意識して生活してみてください。運動量は、ご自身の体力・体調を見ながら調整を。体を動かすことは心身の諸機能を高め、ストレス解消にもつながります。

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 三つのカテゴリーのうち二つ以上に「要注意」が出たら、生活習慣病リスクが高く、すでに予備軍になっている可能性があります。これらの不摂生は、短期間ではそれほど体に影響を及ぼさないため、なかなか気付かないものですが、10年、20年とその習慣を続けていくうちにある日突然発症する、それが生活習慣病の怖いところです。
 手遅れになる前に、年に1回は健康診断を受け、数値異常が見つかった際は生活習慣の改善に取り組みましょう。最寄りの医療機関で受診することをお勧めします


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