お役立ち情報コラム

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ライフ 2023年4月

お米をおいしく楽しもう お米を選ぶポイントとは

 米粒の色は品種や品質によって極端には変わりません。そう考えると実はお米の見分け方は難しいのです。ただ、今はよほどのことがない限り、まずいお米はありません。「なんとなく」で選んでも「そこそこなお米」に出合えるため、消費者はそれほど真剣に悩みません。
 しかしイベントで私が登壇すると、必ず参加者から「お米を選ぶポイントは?」という質問が出ます。そう、消費者は「心のどこかに疑問を抱えつつお米を選んでいるケースが多い」のです。
 売り場において自分で選ぶポイントとは、次の2点です。
 一つは「米粒の色と形」。米粒をよく見ると、真っ白な粒や割れている粒が含まれています。それらはくず米の一歩手前で、精米した過程で割れた粒などですが、これが多く含まれていると品質に難ありです。
 もう一つは「精米時期」。白米は玄米のぬか層を削って製造します(精米)。ぬか層には油が含まれていますが、精米後もこのぬか層は残っており(肌ぬか)、この油が酸化するとお米の風味を損ないます。そのため精米してからあまり日がたっていない方がいいのです。
 しかし……この二つのポイントは「絶対」ではありません。
 前者については、最近の米袋は高級感を出すためか半透明が多く、中身が見えにくいため、真っ白な粒や割れている粒が入っていても分からないのです。後者については、酸化が進んでも、精米後1、2カ月くらいであれば味が極端に変わることがないからです。
 そこでお勧めしているのが「いろいろなお米を試してみる」です。お米の袋には必ず「産地」「産年」「品種」が記載されています。これを参考に毎回違うお米を試し、皆さんの「お米経験値」を上げていくのです。
 毎回違うお米を試すには多様な選択肢が必要ですが、今はそれが可能な時代。それを生かさない手はありません。ぜひチャレンジしてみてください。そうすれば必ず「私にぴったりのお米」に巡り合えるでしょう。

五ツ星お米マイスター●小池理雄

なくそう食品ロス アイスの賞味期限

 買い物のとき、賞味期限は必ずチェックする、という人は多いかもしれませんね。私が2730人にアンケートを取ったところ、できるだけ賞味期限が長く残っているものを商品棚の奥から取るという人が88%に上りました。
 実は、賞味期限を書かなくていい食品がいくつもあります。その一つがアイスクリーム類です。なぜ、書かなくていいのでしょう?
 アイスはマイナス18度以下で保存するので、品質の劣化が緩やかだからです。そういわれてみれば、買うときにパッケージを裏返して賞味期限を確認したりはしないですよね。
 とはいえ、永遠に持つかというと、そうではありません。例えばアイスモナカなど、モナカの皮のパリッとした食感が求められるような場合は、製造してからできる限り早く出荷し、消費者に届けます。在庫をためないよう、需要に見合った数を市場に出せるよう、気象データを活用し、需要と供給の誤差を最小限にしているメーカーもあります。
 そんなアイスでも、食品ロスになってしまうことはあります。メーカーや流通の冷凍倉庫にためておいた商品が売れない、在庫がはけないとなれば、常温の倉庫よりも保管コストがかかってしまいますから、企業は一定期間を設け、それが過ぎれば処分します。
 廃棄は最終手段として、フードバンクなどに寄付する場合もあります。特に児童養護施設などの福祉施設では、普段あまり食べられないアイスはとても喜ばれます。あるメーカーでは、クリスマスの時期に社員がサンタクロースに扮装し、児童養護施設に直接届けていました。子どもたちの喜んでくれる姿は、社員の励みになっていました。
 賞味期限表示は書かなくていいアイスに「お客さまから要望があったから」と、賞味期限表示を入れ始めたメーカーもあります。あなたはアイスに賞味期限表示を求めますか?

食品ロス問題ジャーナリスト●井出留美

ヘルス&ビューティー 便秘は美肌の大敵

 便秘で悩む人は特に女性に多く見られます。日本内科学会では便秘を「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」と定義しています。
 便秘になると、スッキリせずに不快であり、下腹がポッコリ出るので薄着の季節には気になります。さらに、美肌の大敵でもあるのです。
 便秘は腸内環境が悪くなり、有害物質が腸内に蓄積されやすくなります。その有害物質が腸壁から血液中に吸収され、全身を巡ります。そのため、肌荒れや吹き出物などの原因になります。便秘は美肌の大敵なのです。
 便秘を起こしやすい運動不足、ストレス、冷え、睡眠不足などは、全身の血行を悪くします。肌は全身を巡る血液によって酸素や栄養分が届けられ、老廃物も血液によって運び去られます。ですから、血行が悪いと肌の酸素や栄養分が不足し、老廃物が滞るため、肌のコンディションは悪くなります。肌と腸は密接に関わっているといえます。
 便秘を解消し美肌を目指すなら、食物繊維が豊富な野菜やキノコ、海藻などを豊富に食べましょう。農業に従事している家庭は新鮮でおいしい野菜を食べる機会は多いでしょう。さらに、腸内環境を良くするヨーグルトやみそなどの発酵食品もお薦めです。また、適度な運動をしたり、ストレスを上手に発散したり、睡眠をきちんと取ることは便秘解消につながり、美肌のために欠かせません。春は風が吹くと意外に冷えやすいので、農作業や屋外で過ごすとき、衣服の調節をして冷えない工夫をしましょう。
 便秘にも種類があり、大腸の病気や腸の癒着により起こる場合もあるので、生活改善で解消しない場合は、消化器科で相談することが望まれます。

健康科学アドバイザー●福田千晶

知っておきたいマナー集 子ども連れのマナー

 5月5日はこどもの日。ゴールデンウイークに家族でお出掛けすることもあるでしょう。小さなお子さんやお孫さんを連れているときのマナーについて考えてみましょう。
 ベビーカーで公共の乗り物に乗るときは、混雑時を避ける、抱っこひもと併用する、狭い場所では声掛けをする、などして周りも赤ちゃんも気持ち良くいられるようにしましょう。
 もう少し大きくなってくると、電車やタクシーなど、座席やお隣の方に靴の汚れを付けないよう、座り方にも注意します。飛行機や映画館など、前後にシートがある際も、足をブラブラして席を蹴らないよう気を付けましょう。
 グループでお出掛けのときは、ついママ同士のおしゃべりに夢中になってしまいがち。その間、子どもたちだけで走り回って騒いでしまうことも。けがにもつながるので目を離さないようにしましょう。
 スマートフォンも同じです。お出掛けのための調べ物や、急を要する返信もあるでしょうが、せっかくの楽しい時間は、画面よりお子さんに顔を向けて過ごしませんか?
 近頃は、公共のおむつ替えトイレも増えて便利になってきました。おむつ用ペールがない場合は、ごみ箱に捨てずに持ち帰ります。
 外食先には子連れフレンドリーなお店を選ぶと思いますが、大声を出さない・店内を歩き回らない・器を丁寧に扱う……、といったマナーを教えるチャンス。お店に入る前に子どもとお約束をしておくといいでしょう。
 小さい子どもを連れてのお出掛けは気を使うものです。どんなに気を付けても迷惑を掛けてしまうことだってあります。そんなときは「ごめんなさい」と「ありがとう」を忘れずに。周りも、かつては同じように子どもだったことを思い出し、小さなレディーとジェントルマンの成長を温かく見守りましょう。

和文化講師●滝井ひかる



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