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お役立ち情報コラム

今月の農業(2019年4月)





水稲

安全安心・おいしい良質米づくり本格スタート

異常気象にも耐える健全な稲づくりをすすめよう

 近年は、異常気象とも思えるような変化の激しい天候が続きますが、どのような気象条件にも対応できる稲づくりは、「土づくり」・「種子更新による健苗育成」・「深耕」・「中干し」・「穂肥の適期適量施用」・「早期落水防止」など基本技術のひとつひとつを確実に実施し、出穂期頃から成熟期にかけて稲体を健全に保つことです。

  特に、「コシヒカリ・キヌヒカリ」などの早生品種では、太植えや初期生育が過剰になると、茎が細くなり、倒伏や紋枯病の多発、さらにでんぷんの生成不足によって心白・腹白やその他未熟の発生に影響します。どのような気象条件にも耐えられるきめ細かな対応を考えておきましょう。

 

 

1 深耕と土づくり

  「おいしい良質米づくり」の原点は、根圏を拡大し、根を健全に保ち、登熟後半まで生育途中の急激な肥効低下を防ぐことによって、光合成能力が高く維持できるようにするための土壌条件をつくることです。

 ・適度な耕起深15㎝以上を確保する(なるべく土は粗く反転耕がよい)。

 ・日減水深2~3㎝程度を目標に地下浸透するよう保水性、透水性を改良する(グライ層や硬盤があれば破砕、礫層があれば鎮圧し、水の縦浸透を適度に保つ)

 ・畦畔からの横漏れがあれば畦塗りを行う。

 ・土づくり肥料の施用により地力増進(とれ太郎80㎏/10aなど、春施用でもよい)。

 

 

2 代かき・均平はていねいに!

 ・代かき作業は、水面から田面の土が半分くらい見える程度の水深で行う。

 ・田面に大きな高低差や凸凹があると稲の生育が不揃いになり、遅れ穂などからの未熟米が発生しやすいので田面の均平はていねいに行う。

 ・「均平」と「水もち」が悪いと肥料や農薬成分が流亡しやすく、除草剤の効果が悪くなるので注意する。

 ・土に少し湿り気がある時期に畦塗りを行うと水もちがよくなる。畦塗りのあとは土が乾燥しすぎないように、なるべく早めに入水する。

 

 

 3 太い丈夫な茎を育てる

  充実の良い米を作るためには、下位節間から発生する強い丈夫な茎を残し、上位節間の分げつや2次分げつの発生を抑制することです。また、病害虫の抵抗性の強い丈夫な茎を育てることです。

 

 ①基本技術

 ・薄まき健苗育成(1箱当たり稚苗150g、中苗120g)

 ・適期田植え(稚苗:育苗日数2022日、葉令2.22.3枚) (中苗:育苗日数3035日、葉令3.54.0枚)

 ・細植え(1株3~5本)

 ・栽植密度(坪当たり:湖辺50株、中間:60株、山間:70

 ・「みずかがみ」は茎数が増えにくいので全地域坪当たり60株以上とします

 

 

 ②早期中干しによる弱小分げつ抑制

 ・1株15本くらいになったら中干しを行い、118本程度の有効茎を確保する(環境保全型農業直接支払い交付金の「長期中干し」選択ほ場では14日以上)。

 ・中干し前に溝切りを行う(前記補助対象田では10a当たり1本以上)。

 ・水持ちのよい田や中干し期間中の雨によって中干し効果が不十分なときは、15㎝程度の深水湛水により弱小茎の発生を抑制する。

 

 

 ③元肥の施用 

 ・入水前にほ場全面に元肥用の肥料を施用し、作土層によくすき込んでおく(側条施肥を除く)。

 ・コシヒカリやキヌヒカリなどで白未熟粒の発生が目立つ品種では、分げつの過剰による弱小な穂の多発や出穂後の登熟期間の肥効不足が生じないよう「秋まさり型」の施肥につとめる(元肥控えめ)。

 ・「元肥一発施肥」の場合には、施肥田植機の施肥量をこまめに調節し、基準量を正しく施用する。

 ・「みずかがみ」では「みずかがみ基肥一発」がおすすめです。

 ・堆肥を施用した場合や大豆跡、野菜跡などでは、地力を考慮して元肥を3~5割程度減らすなど、施肥量を加減する。

 

 

 4 雑草防除は水管理が重要

  前年の雑草が多いときは、ラウンドアップマックスロードなど、稲収穫後に使用できる除草剤を全面散布しておくと春先の雑草発生を抑制することができます。詳細は最寄の支店にお問い合わせください。

 ・田面が均平になるようにていねいに整地をします。

 ・代かきをていねいに行ないます…凸凹があると薬害が出たり、田面が露出して薬剤の効果がなくなります。

 ・水口と尻水戸をしっかり閉じます…畦から漏水する場合には畦塗りが有効です。

 ・除草剤散布前には5~6㎝の水深を保つようにしてください。田植機で薬剤散布同時作業の場合には少し浅水にし、田植え終了後に少しずつ水を入れて田面全体に水を張ってください。

 ・除草剤散布後7日間はしっかり水を止めます…水もちが悪いときは自然に水がなくなってから静かに水口を開けて補給します。

 ・水もちが悪いほ場で、水が早く減るのを防ぐために水口などからチョロチョロ水を入れ続けると除草剤の効果が非常に悪くなります…除草剤散布後、少なくても3日間は水を動かさないようにしてください。

 

  「例」ピラクロン1キロ粒剤(移植直後~ノビエ1.5葉期まで、ただし移植後30日まで)+ザーベックスDX1キロ粒剤(移植後2030日・ノビエ3.5葉期まで)

 

*薬剤包装容器の記載事項をよく読んで正しくご使用ください。

 

*詳しくは最寄りの支店までご相談ください。



 


大豆


 麦類の収穫時期が目前に迫ってきました。麦跡には、大豆を栽培して水田の高度利用を図りましょう。営農組合や法人など大規模な集団では、良質大豆の安定多収を目指して、早目から栽培計画をたて、資材と作業の準備をはじめましょう。なお、良質な大豆の安定栽培を目指すには、無中耕無培土栽培よりも従来の畦立て中耕を行う方式で栽培しましょう!!

 よい大豆づくりのポイント

●採種ほ産の健全種子に更新する。

●種子消毒を徹底する。

●排水対策と土づくりを徹底する。

 麦跡では降雨後水がたまらないよう、麦の収穫が終わったら、直ちに排水溝を整備し、大豆の播種に備えましょう。

 
大豆の新品種

「ことゆたかA1号」登場

 この品種は、従来の「ことゆたか」と比べて開花期はほぼ同じで成熟期は3日程度遅い中生品種です。耐倒伏性や収量、品質は従来の「ことゆたか」同様ですが、裂莢しにくい特性がありコンバイン収穫でもロスが少ないという特徴があります。豆腐や油揚げなどの加工特性は従来の「ことゆたか」同等に優れた品種です。今年から一般栽培に登場します。当面は「ことゆたか」と「ことゆたかA1号」ともに小田大豆施設で取り扱う予定です。「タマホマレ」は長田CEでの取り扱い予定です。

 大豆栽培は雑草対策を完全にしましょう。

〈大豆播種前〉耕起前に散布し、できるだけていねいに耕起砕土を行う。

・ラウンドアップマックスロード 10a当り薬剤200~500ml+水50~100

 〈大豆播種直後〉必ず雑草発生前に土壌処理する

・クリアターン細粒剤F 10a当り薬剤 4~5㎏

・クリアターン乳剤 10a当り薬剤500~800ml+水70100

*大豆生育期間中の雑草防除は栽培ガイドラインおよび本紙次号にてご紹介します。

*薬剤の使用に当っては容器の記載事項をよく読み正しく使用してください。









ムギの仕上げ…排水対策・赤かび防除・実肥・雑草防除


 麦は冬の間の雪や雨で湿害により根が弱くなっています。出穂期頃にさらに湿害を受けると著しく悪くなります。今一度ほ場を点検し、畝面や畝間に雨水がたまらないよう確認してください。4月になると水田の用水が流れ始めますので、麦作田に流れ込まないよう確実に用水口を閉じてあるか確認してください。

 赤かび病の防除を適切に…

 出穂期~開花期に高温・雨天が続くと発生しやすくなります。被害粒が混入すると農産物検査は不合格です。開花始め期(穂揃い3~5日後)に第1回の防除を行いましょう。
 赤かび病の多発が予想されるときは2回目の防除が必要です。小麦「びわほなみ」、大麦「ファイバースノウ」やビール麦は赤かび病に弱いので必ず2回の防除が必要です。
 薬剤散布の前には必ず薬剤の容器の記載内容を確認し、安全・適正に使用しましょう。

 実肥の施用を適切に…

*小麦では出穂後10日頃に硫安20㎏/10a(茎数が少ないときは10㎏/10a)程度施用。穂肥に麦用セラコートR2500を施用した場合には実肥は不要です。

*大麦「ファイバースノウ」「ビール麦」に実肥は不要です。

カラスノエンドウなど、雑草対策を早めに・…

*ラウンドアップマックスロードやバスタを散布し、畦畔やほ場周辺の雑草防除を早めに行い、カラスノエンドウなどの雑草の侵入を防ぎましょう。

 

〈お知らせ〉

 品質特性や需要の動向に即して、今年産から小麦の品種が代わります。

 *小麦「農林61号」を「びわほなみ」に転換します。今年は八幡東支店エリアを中心に転換しますが、3年後には全域で転換となる予定です。

 *大麦「ミノリムギ」を「ファイバースノウ」にすべて代わります。



*詳しくは最寄りの支店にお問い合わせください。


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