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お役立ち情報コラム

今月の農業(2019年6月)

米

6月の栽培管理

 6月は、追肥、中干し、除草、病害虫防除等重要な作業があります。良質米づくりをめざして基本をまもって実施しましょう。

●追肥
 追肥は最高分げつ期から幼穂形成期頃の稲体の栄養条件をよくするための肥料です。
 中干し期間の前後を見計らって上手に施用しましょう。「これいいね」や「すご稲」などの一発型肥料や「ニューコートビッグパワー」などの緩効性肥料を元肥に基準どおり施用した場合は追肥不要です。環境こだわり米栽培では各地域の環境こだわり米部会の基準に従って施用してください。

●「みずかがみ」の穂肥

 「みずかがみ」では、6月下旬~7月上旬が穂肥の時期です。
 元肥に「みずかがみ基肥一発」を基準どおり施用した場合には穂肥は不要です。元肥―穂肥体系の場合には幼穂1㎜を確認したら直ちに穂肥を施用してください。みずかがみの穂肥基準量は「滋賀こだわりハーフコート306」を10a当たり25㎏です。穂肥の施用は遅れないようにしましょう。
 穂肥をやり遅れたり、穂肥が多すぎると肥効が長引いて、米のタンパク含量が増加し、食味評価が悪くなるのでご注意ください。

●中干し
 中干しは、1株の茎数が15本/株前後となった頃から始めます。茎数の多少や土壌の状態に合わせて、中干し開始の時期と程度を加減します。
※茎数が多い場合や粘質土壌の場合→中干し時期を早めに、田面に軽くひび割れができ、歩くと足跡が少しできる程度にやや強めに行ってください。
※茎数が少ない場合や砂質土壌の場合→中干し始める時期を少し遅めに、小さなひび割れが少しできる程度に弱く行ってください。
※圃場の片隅などで、田植後に水が深 くて稲の生育が著しく劣る場所がで きた場合、軽い中干しを少し長めに行いましょう。
 いずれの場合も、中干し中に田面が白乾するような場合には軽く水を流して水分を補給します。中干しを始める前に管理溝を設置しておくと水管理が楽にできます。排水のよい圃場でも設置しておくと、出穂後の水管理が楽にできます。
 環境保全型農業直接支払い交付金の申請期限は6月30日です。
 環境保全型農業直接支払い交付金制度の対象となる圃場で「長期中干しの取り組み」を選択した場合には、原則10aあたり1本以上の溝切を行い、中干しを14日以上行う必要があります。
 当JAでは、環境こだわり米部会にて取りまとめていますので、書類提出がまだの方は至急各支店までご相談ください。


●除草
 除草剤の効果が均一でない圃場や雑草の発生が目立つ圃場では、早めに、バサグランやクリンチャーなどの後期剤を散布しましょう(ただし、使用方法や使用時期、特に収穫前日数に注意して農薬ラベルの記載事項をよく読んで正しくご使用ください)。

病害虫の発生状況と対策

●いもち病
※補植用の予備苗は、土中に埋め込むなど早めに取り除きましょう。
※葉いもちの早期発見と適正防除に努めましょう。
 麦跡水稲などの晩植田や直播水稲、多肥田では6月中下旬頃から葉いもちが発生しやすいので特に注意しましょう。また、例年いもち病が多発する圃場では、発病前に粒剤を散布しておくと効果的です。
 いもち病は外気温25~28℃くらいで湿度が高いと発生しやすい条件になります。現時点で本田での発生がなくても、曇雨天が続き、高温多湿で感染に好適な条件が揃うと、本田で葉いもちが発生しやすくなるので、ほ場をよく見て回り早期発見に努めましょう。

●ニカメイガ
 第1世代幼虫の防除適期は、通常6月10~15日頃(越冬世代発ガ最盛日の10~15日後)です。育苗箱施用または側条施肥田植機で、ニカメイチュウに有効な薬剤を施用したほ場では、第1世代幼虫の本田防除はあまり必要ありません。
 第2世代幼虫防除の目安は、8月初旬頃(第1世代発ガ最盛期から7日後)です。6月中旬の第1世代幼虫の被害株率が10%以上の圃場では、防除が必要です。

●カメムシ類
 5月下旬~7月上旬にかけて、畦畔や道路、堤防などの法面のイネ科雑草を広域的に刈り取り、さらに出穂期2~3週間前と出穂期頃にかけて草刈を行うと効果的です。なお、出穂期頃にカメムシが多数生息している場合には薬剤防除が必要です。



飼料米・飼料用稲(WCS)などの注意事項

 除草剤、病害虫防除薬剤の使用基準が通常の主食用米と異なる場合があります。必ず薬剤のラベルを確認してから使用してください。
 WCSは収穫時期にほ場がやわらかいと製品に泥が付いたりして品質が著しく悪くなります。中干しは完全に行いましょう。また、雑草の混入が多いと製品になりませんので、今の時期にほ場確認を行い、雑草が多い場合には草種に適応する除草剤を散布してください。
 飼料米・飼料用稲(WCS)は収量が少ないと収益性が悪くなるので、追肥が必要な場合には的確に施用してください(主食米のように米のタンパク含量や食味は関係ないので増収を目指してください)。





麦

麦の収穫・乾燥・調製

 今年の麦類は、出穂期がやや早くなっています。生育の状況をよくみて適期収穫ができるよう作業準備をすすめてください。
 これから気温も高くなり、梅雨入前の長雨に合うと、湿害による褪色粒の発生や穂発芽など、品質の劣化が懸念されます。天気予報を参考にしながら適期収穫を行い、適正に乾燥・調製に努めましょう。

●収穫適期の目安
 成熟期の目安は、全体の80%以上の穂首が黄色くなってツヤが無くなり、穂首が曲がった時期で、小麦は出穂後45日前後、ミノリ麦は40日前後です。収穫は、成熟期が過ぎて穀粒水分30%以下になってから収穫しましょう。穀粒水分が高いと、充実不良(細麦)や砕粒、剥皮粒が発生しやすく、ビール大麦では発芽率が低下します。ビール大麦では穀粒水分25%程度になってから収穫します。雑草種子が混入すると品質が著しく悪くなるので必ず収穫までに抜き取ってください。また、赤かびのチェックを行い、赤かびの発生した麦や倒伏した麦は別扱いしてください。

●乾燥
 収穫後の麦はそのまま放置すると数時間で変質が始まるので、収穫後の麦は直ちに乾燥施設に搬入できるよう作業体制を整えてください。

●手もみによる収穫適期判定のしかた

①代表的な穂を5本抜き取り、両手の手のひらで5回もむ。
②息で手のひらのもみ殻を吹き飛ばす。
③すべて脱ぷしていれば、水分30%以下の目安です。
④麦粒を手指の腹で強く押えてもつぶれない硬さになり、爪でなんとか割れる状態になれば水分25%くらいです。
※麦あとに大豆を栽培する圃場では、麦収穫後直ちに排水溝を整備し、梅雨期の集中的な大雨があっても、圃場表面に雨水がたまらないようにしましょう。

麦跡には大豆を作りましょう

 国産大豆は、輸入大豆と比べて品質がよく実需者の評価が高く、実需者からは安定供給を求められています。滋賀県産大豆は、栽培面積は近年、全国第6位前後と主産地県の仲間入りをしていますが生産量は下位に低迷しています。大豆の安定多収栽培の要点を整理しましたので、できることから実行し、品質のよい大豆の多収をめざしましょう。

1.種子更新
・販売用大豆は採種ほ産の優良種子を毎年更新しましょう。
・自家採種を繰り返すと、品種特性が変化しやすく、紫斑病など重要な病害虫の伝染源となることがあります。種子更新は良質大豆栽培の原点です。

2.排水対策
・大豆播種予定地には麦と同じくらい、圃場表面の排水対策を徹底してください。
・播種から開花期頃に湿害を受けた大豆は根が浅く、夏の干ばつにも弱くなります。特に、近年は集中的な大雨では種後の圃場が一面に冠水することがあるので、よく乾く圃場でも排水溝は必須です(集中的な雨水は表面排水から流れます)。
・大豆の生育には根粒の働きが重要ですが、根粒を活性化するには有機物と酸素の補給が必要です。麦わらは焼かずに全量圃場に還元してください。ただし、麦わらや刈り株がほ場表面に露出すると播種ムラの原因になるので、大豆作付け予定地では、麦の収穫時に麦わらをできるだけ短く切断して深く鋤き込んでください。堆肥が施用できない場合には、ふりかけ堆肥エコを10a 60㎏施用してください。
・耕起作業は、圃場がよく乾いたときを見計らって行いましょう。土の通気性や透水性をよくするにはプラウ耕が大変有効です。麦収穫後直ちにプラウで反転し、土の表面がよく乾いてから播種すると湿害にも干ばつに強い大豆ができます。湿った土を細かく砕土すると通気性や透水性が悪くなり根の発育が非常に悪くなるので、大豆の一生通じて悪影響がでます(播種作業は必ず土の表面をよく乾かしてから行ってください)

3.播種方法
・播種適期
●ことゆたか・ことゆたかA1号・タマホマレ・オオツル:6月中旬~7月上旬
●フクユタカ:7月上旬~7月中旬
※播種時期が遅れたときは早生品種を先に、晩生品種を後にしましょう。
※「ことゆたかA1号」は従来の「ことゆたか」とは別品種ですが栽培方法は「ことゆたか」同様です。



●大豆播種時に、耕耘爪を播き幅に合わせて土盛ができるように配列すると、畦立て耕耘同時播種ができます。
 盛り土の高さは、10㎝程度が適当です。高すぎると中耕培土がしにくくなります。


※施肥量・除草剤等、詳しくは本紙5月号または2019年産大豆の栽培ガイドラインをご確認ください。





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