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お役立ち情報コラム

今月の農業(2019年8月)

米

 今年の夏の天候は3ヶ月予報によると、晴天が多く、気温は平年並み~やや暑い、雨は平年並みと予想されているようです。
 水稲の生育は、草丈、茎数ともに平年並みと見られますが、圃場条件や田植日によって生育の差が大きいようです。今後の管理の要点は、穂肥の適期施用と水管理、病害虫の被害防止がキメテです。

水管理
 近年、高温の影響等で、胴割れ米や白未熟粒の発生が目立っていますが、これらを防ぐためには水分補給と地温の上昇防止が重要です。
 特に、砂質土壌や下層が礫層で水もちの悪い地帯では、水不足になると葉色がうすくなり、下葉が枯上ったりして、背白・基部未熟粒多発の原因となるので、水分補給はたいへん重要です。間断かんがいや浅水湛水によって、根に酸素を与えながら十分な水分補給を行ってください。
 出穂期以降に高温や水不足が続くと胴割れ粒の発生も多くなります。出穂期前後3週間は湛水状態を保つようにしてください。この時期の湛水は有害物質のカドミウムの吸収抑制にも有効です。食の安全面からも出穂期前後にはくれぐれも水不足のないように注意してください。湛水期間終了後も収穫作業に支障がない限り、できるだけ遅くまで管理溝に水を通すなどして水分を補給し、良い米づくりに努めましょう。
 なお、水は限りある貴重な資源です。地域の水利施設の計画に従って無駄のないように大切に使い、用水の供給に支障をきたさないように注意しましょう。

出穂期前後の高温対策
 高温の日が続くと、背白粒・基部未熟粒、胴割粒の発生が増加しやすくなります。水管理とともに、生育後半に肥効(窒素)不足にならないよう、穂肥を緩効性肥料(30日タイプなど)や分施で行うと品質が向上します。
 ほとんどの品種では、すでに穂肥は施用済みと思われますが、高温の日が続くと登熟期に肥効不足になりやすいので、葉色がうすい場合には、穂ばらみ期~出穂期にかけての葉色が「コシヒカリ」では、葉色板4.5~5くらい、「キヌヒカリ・日本晴・秋の詩」などの品種では葉色板5~5.5を目標に穂肥を追加してください。
※出穂期以降の曇雨天が続く場合には、穂肥が多すぎると穂いもちや未熟粒の増加など品質が著しく劣化し、食味低下にもつながるので、注意が必要です。

斑点米カメムシ類防除
 斑点米「カメムシ類」は、畦畔などのイネ科雑草で増殖します。出穂期前後に畦畔の雑草等を刈り取り、カメムシ類の生息密度を抑えると斑点米「カメムシ類」の被害防止に有効です。カメムシはイネ科雑草に集まりやすいので、出穂3週間前頃と出穂期頃の2回以上草刈を行うようにしてください。
 また、カメムシの発生状況によっては、薬剤防除が必要となりますが、薬剤防除にあたっては各地域の防除協議会の計画等に従ってください。薬剤防除を行う場合、圃場周辺に雑草が多いと薬剤の効果が悪くなります。雑草の刈り取りを済ませてから薬剤を散布しましょう。
 なお、農薬を使用するときは、ラベルに記載されている注意事項に従って、適正に使用しましょう。散布作業にあたっては、作業に適する服装やマスク着用など、作業安全にも注意しましょう。本紙先月号でもお知らせしましたが日射病にもご注意ください。

適期収穫
 稲は出穂後の日平均積算温度が約1000℃で完熟します。(コシヒカリやキヌヒカリでは出穂後約35日です。)出穂後に高温が続いたり、水不足になったり、穂肥の肥効が十分でなかったりすると、これより早く成熟するので、刈り遅れないように注意してください。
 刈り取り適期の目安は、平均的な穂の籾が90%程度黄化したときです。米粒は、爪で押しても壊れない程度に硬くなります。穂軸や枝梗の色でなく、籾を良く見て判断しましょう。
 成熟期より早く収穫すると、米粒の光沢は良くなりますが、粒張り不良や青米が増加して、品質が低下します。収穫が遅れると、胴割れ粒、穂発芽粒、茶米などが増加して外観品質が著しく悪くなります。また、登熟温度が高いと胴割れ米が増加しやすくなるので、刈り遅れないよう注意しましょう。
※収穫後の生籾は直ちに通風乾燥するか、乾燥施設に搬入しましょう。

    みずかがみの収穫・乾燥調製
 「みずかがみ」は8月末が収穫適期です。稲を健全に保ち完熟したおいしい米に仕上げるために、収穫直前まで田面の水分を十分保つようにしてください。
 収穫の適期は、穂をよくみて85~90%の籾が黄色に熟したときです。葉や茎の色に惑わされて刈り遅れないよう注意しましょう。
 気温が高く籾の水分が多いと変質しやすいので収穫後の生籾は直ちに乾燥施設に搬入するか通風乾燥を行ってください。
 乾燥仕上げ籾の水分は14・5%です。過乾燥や胴割れ防止に注意しましょう。玄米の選別は1・85㎜以上の選別網を使用し整粒歩合80%以上に仕上げてください。


異品種混入防止
 前作水稲の裸地生えが目立つ圃場がありますが、異品種の混入防止は、産地としての信頼を高めるために非常に重要な事項です。販売用水稲では、次の事項について格段の努力をお願いいたします。
 前年と異なる品種を栽培した圃場では、穂ぞろい期までに圃場をよく観察し、長さの違う稲や出穂期が異なる稲があれば確実に抜き取ってください。穂が傾き始めると非常に判りにくいので、穂ばらみ期から出穂期までに必ず確認してください。
 なお、抜き取りが不十分な場合には別扱いとなる場合があるのでJA各支店までご連絡をお願いします。


台風対策
 穂ばらみ期~出穂期にかけて強風の被害を受けると、脱水による白穂や不稔粒の発生、倒伏による穂発芽等の被害が発生します。そのため、台風前には、稲に十分な水分補給を行うとともに地ぎわからの倒伏を軽減するために、台風の前にはできるだけ深水で管理しましょう。
 大雨が予想されるときは事前に用水路や排水路を点検し、圃場への浸水や冠水を防ぐとともに、台風通過後はできるだけ早く排水に努めてください。なお、稲の葉や穂に傷がつくと「いもち病」や「しらはがれ病」、冠水すると「黄化萎縮病」などが発生しやすいので注意が必要です。
※倒伏した稲や穂発芽した籾は別扱いしましょう。

麦作準備
 今秋に麦作を予定している圃場は、雨上がりなど、湿田状態での収穫作業は避けてください。また、稲収穫後、なるべく早く、圃場周囲に排水溝を設置しておきましょう。
 完熟堆肥や土力じまんを散布し、プラウで反転耕耘すると土壌の排水性がよくなり地力も向上するので良質麦の生産に、さらに効果的です。
 来年の跡作大豆にも効果があるので、ぜひ、今年から実行してください。

環境こだわり農産物認証申請
 水稲の場合は収穫開始25日前までに認証申請書と生産記録などの提出が必要です。
 各地域の環境こだわり部会事務局の指示に合わせて書類をご準備ください。





麦

干ばつ対策(うね間かん水)
 大豆は、開花期以降には多量の水分を必要としますが、播種~開花期頃までに湿潤な状態が続くと写真(次ページ)のように「たて根」の伸長が悪くなり、開花期以降に高温乾燥の状態になると干ばつの影響を受けやすくなります。
 大豆を多収するには、梅雨期の徹底した排水対策やプラウ耕などによって、根を発達させると、干ばつを軽減することができます。麦跡大豆を栽培する場合には、麦作前に弾丸暗渠やプラウによる反転耕耘をしておくと効果的です。今秋に播種予定の麦作圃場から始めてください。
 開花期から登熟期にかけて7日以上降雨がなく、大豆の葉が全体の半分以上裏返しになってきたら、うね間に水を流して、水分を補給してください。ただし、日差しの強い昼間にうね間に水がたまると根腐れなどの原因となるので、かん水はなるべく夜間に行い、うね間に水が一通り行き渡ったら直ちに表面水を排除してください。

中耕培土は遅れないように!!
 中耕培土の適期は大豆の本葉2~3葉期と本葉7~8葉期頃です。大豆の花が咲き始める頃までに2回実施してください。土は、大豆の株元までしっかり盛り上げてください。
 中耕培土は、雑草対策や倒伏防止とともに、土壌の通気性を良くして根粒菌を活性化し、莢つきや大豆粒の充実肥大が良くなるという効果が期待できます。
 中耕の時期が遅れると根が切れたりして、「青立ち」の発生や着莢が悪くなるなど逆効果になります。遅くとも8月初旬には終わるようにしてください。

雑草防除
 生育期茎葉処理剤には、広葉雑草対象の大豆バサグラン液剤やイネ科雑草対象のポルトフロアブルのように畑全体に散布できる選択性薬剤と、バスタ液剤のように畦間・株間のみに散布できる非選択性除草剤もあります。いずれの除草剤も、大きくなりすぎた雑草には効きが悪くなるため、散布適期を逃さないようにしましょう。詳しくは、2019年産大豆の栽培ガイドラインをご覧ください。

病害虫防除
 大豆は莢の肥大期に害虫の被害を受けると品質・収量ともに著しく悪くなります。こまめに圃場を巡回し、害虫の防除に努めましょう。
 開花期以降、7~10日おきに3~4回害虫防除を実施し、カメムシ類やハスモンヨトウなど被害粒の発生を防ぎ、高品質大豆の生産に努めましょう。





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