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お役立ち情報コラム

家庭菜園&家庭園芸 (2019年2月)

私の食育日記 「まごはやさしい」で栄養バランスを整える

 一汁三菜が基本の日本食は、タンパク質、炭水化物、脂質のバランスが良い理想的な食事スタイルといえます。この一汁三菜は安土桃山時代に千利休が確立した茶懐石の献立が元となっているともいわれ、長く愛されてきた日本人の食文化です。しかし、最近では食の欧米化が進み、日本人の栄養バランスも崩れてきているといわれています。だからこそあらためて見直してほしい一汁三菜、そしてもう一つ意識してほしいのは「まごはやさしい」です。
 「まごはやさしい」というのは、意識的に取り入れたい食材の頭文字を取ったものです。「ま」は豆類。豆類は食物繊維が多く特に大豆は良質なタンパク源です。「ご」はゴマ。ゴマはミネラルを豊富に含み、必須アミノ酸もバランス良く含まれ不眠予防にも効果があるといわれています。ぜひすりごまとして取り入れてほしいです。「は」はワカメです。ミネラルを豊富に含み、表面のぬるぬるした成分であるアルギン酸は、体内の余分なナトリウム、コレステロールを排出する作用があるといわれています。「や」は野菜。緑黄色野菜や根菜類などいろいろな種類を食べるよう意識したいです。「さ」は魚。脳を活性化するDHAEPAが多いイワシやサバ、マグロなどの他、カルシウムが豊富な小魚もお薦めです。「し」はシイタケ(きのこ類)。きのこ類はビタミン、食物繊維が豊富です。「い」は芋類。でんぷん、食物繊維、ビタミン、ミネラルが含まれており、芋の種類によっても異なるので、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ヤマイモなどバランス良く食べたいです。
 これらはどれも日本らしい食材です。日本食の基本、一汁三菜を「まごはやさしい」を意識した食材で調理すれば、とても栄養バランスの良い食事になります。献立を考えるときに「まごはやさしい」を思い出していただけたらうれしいです。


岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。

ベランダでできるキッチンガーデン  ジャガイモ(ナス科ナス属)

 ジャガイモは世界の食料飢饉(ききん)を救ってきました。ロシアが度重なる経済危機を迎えても餓死者を出さなかったのは、多くの国民が「ダーチャ」と呼ばれる市民農園でジャガイモを栽培していたからだといわれています。
 ベランダでのジャガイモ栽培は貯蔵できるほどの収穫量はありませんが、土の中からゴロゴロと芋を掘り上げる経験は楽しめます。ジャガイモの花をこよなく愛したマリー・アントワネットに思いをはせることもできます。
 スーパーに並んでいるジャガイモは「男爵薯」と「メークイン」が多いです。家庭菜園では皮が赤い物、中が紫色の物など数多くの品種から好きな物を選べます。3月になったら、日当たりと風通しの良いベランダで大型プランターや10号(30cm)以上の鉢などに市販の培養土を入れます。種芋は60gなら二つに、それ以上に大きい物は34個に、各切片に芽が均等に付くように切り分けます。
 12日乾かした種芋の切り口を下にして、深さ78cm、株間2030cmで植え付けます。
 一つの種芋から数本の芽が出てきます。そのままにしておくと小さな芋しか収穫できません。芽が10cmぐらいに伸びたら、元気の良い芽を12本だけ残します。残す芽の株元をしっかり押さえて、かく芽を横に倒して引き抜きます。
 追肥は水やりを兼ねて1週間に11000倍の液肥を施します。芋に日が当たると緑化してしまうので、適宜増し土をします。乾き過ぎや湿り過ぎにならないように水やりをします。6月中下旬になると枯れ始めます。半分以上枯れ込んだら、晴天の日に掘り上げ、日陰で半日ぐらい乾かして保存します。
 取れたてのジャガイモは皮が柔らかく、丸ごと食べられます。自家菜園なので農薬の心配もありません。ゆでジャガイモのバター掛けや丸揚げなどにしてお楽しみください。



  藤巻久志(ふじまきひさし) 種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。

あなたもチャレンジ! 家庭菜園 次年度に向けた土作りについて

 本格的な冬を迎え、家庭菜園は越冬野菜だけとなり、冬の休閑期に入り、空き畑が多くなります。この機会を捉え、しっかりと土作りし、次年度に備えましょう。
 野菜の根が健全に伸びるためには、(1 )水はけと通気性が良いこと、(2)水持ち(保水力)が良いことが重要な条件となります。
 土には、細粒の粘土と粗粒の砂の割合が異なる単粒構造と団粒構造があり、団粒構造にすると孔隙率(こうげきりつ)が高く、空気や水を適度に含み根がよく伸びますが、その状態も数年間野菜を作り続けると、次第に痩せて単粒構造となり、根があまり伸びなくなってしまいます。
 土を団粒構造にするのには、良い粗大有機物の堆肥や緑肥、ピートモス、ココピートなどを十分に施し深く耕すことが必要です。
 根が深く広く張るためには深層まで条件を整えることが大切ですが、その目安として直径89mmの棒を畑土に差した時、あまり力を加えずに入る作土層が20cm以上あることです。力いっぱいに差し込んで測る有効土層が60cm以上あれば申し分ありません。一般にはこれでも不十分なことも多いですが、深耕することによりここまで改善することができます。
 畑起こし、粗大有機物を入れる時期は寒冷の冬が一番です。それは他の作業が暇で、畑が空いているだけではなく、掘り起こした下層の土を上面に出し、厳しい寒気にさらし風化させることにより、物理性が改善され、病原菌や害虫、雑草の種子を死滅、軽減する効果が大きく発揮されるからです。
 作業の手順は、前作の残りかすや病害虫の被害株、残根などをきれいに取り除き、堆肥などの粗大有機物を畑全面にばらまいてから耕します。60cm以上も深耕する場合には先に畑起こししてから、次の耕うん時に粗大有機物を施すのが良法です。耕した畑土はなるべく表面に凹凸があるままにしておき、寒気に触れる面を大きくします。
 土壌の酸性度も冬の間に調べ、p6065程度に調整しておくことが大切です。酸性を改良する消石灰の施用量は、砂質あるいは腐植の少ない土壌では少なくて、黒ぼく土では多くを要するので、施用量を誤らないよう注意しましょう。毎年むやみに与え過ぎると弊害を生じる恐れがあります。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。


板木技術士事務所●板木利隆


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