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お役立ち情報コラム

家庭菜園&家庭園芸 (2019年8月)

私の食育日記  野菜で彩り豊かなお弁当作り

 4月から息子が幼稚園に入園しました。幼稚園とともに始まったのがお弁当作りです。親と離れて1人で食事をするのも初めて。できるだけ食べやすく、喜んでくれる物をと、毎朝頭を悩ませています。見た目のおいしさのために大切にしているのがお弁当の彩りです。そこで活躍してくれるのがカラフルな野菜たちです。
 まず、カボチャ、ニンジン、トマトなどの黄色や赤色は、カロテノイドと呼ばれる色素です。このカロテノイドは酸にもアルカリにも影響されにくく、熱にも強いので、調理をしてもきれいな色みが保たれます。カロテノイドのうちニンジンやカボチャに含まれるカロテンは体内でビタミンAに変わるので栄養成分としても重要な物です。カロテノイドは油によく溶けるので、油を用いて調理した方が体内で吸収されやすくなります。
 ナスやシソの赤紫色はアントシアニンと呼ばれる色素です。このアントシアニンはpHにより変化し、酸性では赤色、アルカリ性では青くなります。このアントシアニンは金属イオンと結合して安定するため、ナスの漬物や黒豆を煮るときは、古いくぎやミョウバンを加えるときれいな色が保たれます。アントシアニンは水溶性のため、ナスの煮物を作るときは油で揚げてから煮ると、色が落ちるのを防ぐことができます。
 ホウレンソウやインゲンの緑はクロロフィルと呼ばれる色素です。クロロフィルは長時間加熱したり、酸性になると褐色に変化してしまいます。そこでホウレンソウなどは沸騰水中にふたをせずに入れて、できるだけ短時間でゆで、その後すぐに冷水にさらすか手早く冷ますときれいな色に仕上がります。
 このように、野菜本来の彩りを損なわないように調理するだけで、見た目のおいしさが向上します。お弁当作りの際は本来の美しい色を生かして、キャラ弁、デコ弁でなくても、かわいいお弁当を目指したいと思います。

岡村 麻純(おかむら ますみ)
1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。


ベランダでできるキッチンガーデン  ラッキョウ(ヒガンバナ科ネギ属)

 ラッキョウはユリ科やネギ科に分類されてきましたが、DNAが決める新分類ではヒガンバナ科になりました。ヒガンバナ科野菜にはタマネギ、ニラ、ニンニク、ワケギなどもあります。
 日本ではラッキョウの若取りが「エシャロット」や「エシャレット」の名で売られていました。本来の「エシャロット」はフランス料理やイタリア料理に欠かせない小球のタマネギです。混同されやすいので流通関係では、ラッキョウの若取りを「エシャレット」、小球のタマネギを「ベルギー・エシャロット」と呼ぶようになりました。
 ラッキョウは酢漬けや塩漬けなどの漬物にするのが一般的ですが、「エシャレット」は主にそのまま生食されています。新鮮な「エシャレット」にかつお節をまぶし、しょうゆを掛けて食べると、お酒やご飯が進みます。みそを付けて食べても美味です。
 ラッキョウは、ニンニクやワケギと同じように種球から育てます。一つの種球が10個ぐらいに分球します。
 ラッキョウは、日当たりと風通しの良いベランダなら、プランターでも簡単に栽培できます。
 深さ15cm以上のプランターを用意し、市販の培養土を入れます。8月下旬~9月上旬に株間10cm、深さ5cmに種球を立てて植え付け、たっぷり水やりします。その後は土が乾いたら水やりをします。追肥は球が太り始める2月ごろから、1000倍の液肥を1週間置きに施します。球を白く柔らかくするために数回土寄せをします。
 11月ごろに紫色のかわいい花を咲かせます。そのままにしても大きな影響はありませんが、球をより大きくするためには摘み取った方が良いでしょう。
 「エシャレット」としては3月下旬から収穫できます。漬物用のラッキョウとしては6月下旬~7月上旬に葉が枯れてきたら、株ごと収穫し、葉を切り落とします。

藤巻久志(ふじまきひさし)
種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。


あなたもチャレンジ! タマネギのまきどきと上手な苗作り

 タマネギはあまり早くまき過ぎると冬に入る前に大きく育ち過ぎ、低温に感応してとう立ちする場合が多く、失敗しがちです。適正なまきどきは早生種9月上旬、中生種9月15日前後、晩生種9月20日ごろです。
 タマネギは土壌の酸性に弱い(最適pHは6.3~7.8)ので、苗床の予定地は早めに石灰を施し、20cmぐらいの深さによく耕しておきます。
 苗床は幅80~100cm、高さ15~20cm(低温地では幅を狭く、高さを高くする)とし、あらかじめ化成肥料を全面にまき、深さ15cmぐらいに耕し込んでおきます。
 種まきは床面をきれいにならして、3.3平方m当たり40ml内外の種を均一にばらまきます。その上に草木灰を種が見えなくなる程度に掛け、さらにそれが見えなくなる程度にふるいで土を均一に掛け、板切れなどで軽く押し付け、鎮圧します。その後細かく砕いた完熟堆肥、またはもみ殻で土が見えなくなるくらいに覆います。そしてたっぷり灌水し、稲わらで全面を覆い、強い降雨や、強日光による乾燥を防ぎます。
 通常6~7日で発芽しますから、全体に発芽し1~2cmに伸びたら、被覆していた稲わらは取り除きます。乾いていたら全面にたっぷりジョウロで灌水し、そろった発芽を促します。
 草丈が3~4cmに伸びた頃、密に生えたら間引き、1.5cmぐらいの間隔にします。間引きの後、少量の化成肥料を追肥し、ふるいで土を掛けて土入れします。
 苗が7~8cmの丈になった頃、前と同様に第2回の追肥をします。
 この頃は秋雨が降り続くことが多く、葉の一部がぼんやりと黄化するべと病が発生しやすいです。この苗床で発生を許すと春先になって本畑で多発しやすいので、早いうちに適応薬剤を、展着剤を加えて散布し、完全に防除しておきます。
 11月上~中旬になり苗の大きさが草丈20cm内外、太さが5~6mmぐらいになったら畑に定植します。苗取りは、床が乾いていたら十分灌水し、根をできるだけ切らないよう、大きい株からできるだけそろえて引き抜きます。こうすれば本畑での早い活着は請け合いです。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
板木技術士事務所●板木利隆




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