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お役立ち情報コラム

ライフ(2001年7月)

家族の健康 予防したい熱中症

 暑い夏に予防したい熱中症。特に屋外での作業中には気を付けたいですが、家の中でも熱中症になる人が多いので要注意です。
 人の体は、暑さなどで体温が上がりそうになると汗をかきます。汗は皮膚の上に水分が出て、その水分が蒸発するときに、体の熱を奪って適度に冷やしてくれます。ところが、体内の水分が不足して、汗が十分に出なかったり、疲れやストレスで発汗や体温の調節機能が低下して汗がうまくかけなかったりと、こうした要因で体温が上がってしまうと、熱中症になります。
 暑い環境で過ごすときは、十分な水分と塩分などのミネラルを取っておくことが大切です。汗で徐々に水分が失われるので、水分は小まめに取っておくことが望ましいです。適度な塩分や水分の吸収を速やかにする糖分を含む経口補水液も用意しておきたいものです。屋外での作業や運動には、スポーツドリンクを持参するのもお勧めです。
 朝ご飯を食べることも熱中症予防に大事です。食事では、エネルギー、塩分などのミネラル、食事に含まれる水分などを取っています。朝食を抜いてしまうと十分な水分やミネラル、エネルギーが補給しにくく、暑い環境での作業は無理があります。
 アルコールは液体ですが、水分補給にはなりません。アルコール飲料やカフェイン飲料には利尿作用があり、飲むことでトイレの回数が増えます。ですから、アルコールの飲み過ぎなど状況によっては脱水を進行させてしまいます。
 屋外の作業中も休憩時間中は日陰で風通しの良い涼しい場所で休みましょう。室内でも暑い日はクーラーで室温を下げるように心掛けましょう。室温の好みは個人差がありますが、熱帯夜になる地域では夜間もクーラーを使用して室内温度は28度以下の設定が良いでしょう。睡眠もしっかり取って、疲れをためないことも熱中症予防には有効です。

健康科学アドバイザー 福田千晶

お米で健康 世界のお米料理

 世界中でお米料理が食べられています。各国のお米料理は酷似している物も多く、諸説ありますが、歴史の中で民族の動きとともにそれぞれの地域に派生・伝承されていったとされています。
ピラウ(トルコなど中東地域)
 お米を炒めてからいろいろな具材や香辛料と共にスープで炊いたお米料理。日本でおなじみの「ピラフ」はフランス語ですが、世界各国で食べられているピラウやピラフのルーツは、古代インドの「プラーカ」であるともいわれています。お米が主食ではない国が多い欧州では、ピラフは付け合わせとして食べられています。
リゾット(イタリア)
 生米をブイヨンで煮込んで作る雑炊風のお米料理で、パスタと同じくアルデンテで仕上げます。イタリアは、お米を生産する欧州で数少ない国の一つです。
パエリア(スペイン)
 スペインのバレンシア地方の郷土料理。具材には魚介類を使い、サフランの鮮やかな黄色が特徴。一説には、スペインに稲作やサフランをもたらしたアラブ人の食事に由来するとされています。
ケージャリー(英国)
 タラの薫製入りカレー風味のお米料理。インド料理の「ケチュリ」に由来を持つといわれています。ケチュリは、ターメリックやクミンなどの香辛料を使う豆入りのインドがゆです。
ジョロフライス(セネガル・ナイジェリア・ガーナなど西アフリカ地域)
 クミンや唐辛子、トマトの風味が特徴的なピリ辛のピラフで、肉や魚などを添えて食べることが多いそう。一説では、米国のジャンバラヤのルーツともいわれています。
 歴史に思いをはせながら世界のお米料理を食してみてはいかがでしょうか。

管理栄養士・フードスタイリスト 大槻万寿美

里山を歩けば カブトムシ

 強い日差しに樹木の葉がキラキラと輝くこの時期は、カブトムシを見つけに里山へ向かいます。幼少期を思い出し、あえて日中に出掛けることにしました。むわっとした雑木林に足を踏み入れ、ゆっくりと一本、また一本と樹木を見上げては移動の繰り返し。お目当てのカブトムシを見つけたとき、決まって起こる不思議な体験。それまで聞こえたセミの鳴き声が急に遠くなり、首筋を汗がゆっくり伝う以外は時間が止まっているような感じ。まるで異空間にいるような体験は大人になっても変わらず、特別なものです。
 そんな思い出深いカブトムシは「昆虫の王様」と呼ばれ、その存在は自動車や音楽の世界まで影響力を持つ昆虫です。また、彼らは時に想像もつかないくらい樹液を巡る餌場の争いでは凶暴な一面をのぞかせ、死闘を繰り広げます。夜行性のため、昼間は樹木の根元などで休み、夜になると樹液を求めて餌場に現れますが、中には争いを避けるように昼間に樹液にありつく個体もいるため、彼らはうまく生き残ってきました。
 しかし、近年カブトムシを取り巻く里山の環境が悪化しています。人間による利用が減り管理の行き届かなくなった雑木林は荒廃し、樹木は伸び放題となり、日光が当たらずに暗くなった場所ではクヌギをはじめ他の植物が育ちません。また、そこで暮らす多様な生物相が乏しくなり、樹木をかじる他の昆虫なども減ったことで、カブトムシが樹液にありつきにくい状況になりました。
 里山を管理することは、カブトムシのすみやすい場所をつくるだけでなく、他の生き物を守ることにもつながります。近年、生き物の楽園、自然体験の場といった点が見直されて、里山の環境を取り戻す活動が、各地で進められています。かつての私たちと同じような笑顔の子どもたちも、たくさん里山へ遊びに来ていることでしょう。

●日本生態系協会

キッチン防災術 乾物を食べよう!

 災害時の備えとして「飲料、食料を置いておきましょう」といわれます。最低でも3日間分、理想は7日間分が推奨されています。
 皆さんは普段どのように食事を作っているでしょうか。朝昼晩を7日間分となると、21食です。1週間何を食べたかを一度紙に書き起こしてみましょう。給食も含め、家族全員分、どのぐらいの分量を食べたかまで付けてみましょう。そうすると「わが家の備蓄」が見えてきます。
 地震、洪水、どんな災害にせよ、何が起こるかというと「冷やして長く保存できない(冷蔵庫が使えない)」「食品がなくなっても、すぐに買いに行けない」という状況が生まれます。普段から「数日買い物に行けなくても、まあまあ食べられる」状態にしておけば、常に防災を考えていなくても良いのです。「1週間分は大変そうだけれど、2~3日分なら考えられる」ならば、そこから始めましょう。それならもうできているおうちもあるかもしれません。
 さて、常温で保存ができて、しばらく置いておける食材として、日本には乾物があります。野菜、海藻、魚、肉、穀物、さまざまな乾物があり、お米も乾物の仲間です。煮たり焼いたりといった調理をせず、水で戻すだけで食べられる場合もあります。
 夏は見た目も涼しい寒天のサラダがお勧め。寒天は作る過程で、もうすでに煮てあるので、煮溶かす必要はありません。棒寒天1本をばらばらにちぎって水で戻します。そこにキュウリを1本千切りにして入れて、白いりごまを大さじ1入れて混ぜます。そこにドレッシングとして酢大さじ2、砂糖大さじ1、塩2つまみ、ごま油小さじ1を入れて、全部混ぜて出来上がり。キュウリがないときは乾燥わかめ8gを水で戻して使ってもいいでしょう。
 災害が起きて非常時だからと食べ物が急に変わるとそれがストレスになってしまうことがあります。ですから普段から、食べておくことが防災につながります。

災害危機管理アドバイザー●和田隆昌

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