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お役立ち情報コラム

ライフ(2019年8月)

健康百科 お年寄りの転倒予防

 年を取ると、下肢も弱り、膝の力も弱くなってくるので、歩いているとき転びやすくなります。お年寄りの日常生活で最も注意しなければならないのは、この転倒です。転倒すると太ももの付け根の骨折を起こすことが多いからです。
 しかし、転倒を心配するあまり外出を控えていると、ますます足腰が弱ってしまいます。利用できる物を上手に利用して、積極的に外出し生活を楽しむようにしましょう。
 まず足腰が衰えて外出に不安を感じる場合は、「つえ」や「シルバーカー」の使用がお薦めです。つえがあると、体のバランスを取りやすく、歩きやすくなります。また車輪や取っ手の付いたシルバーカーを使うと体が支えられ、歩きやすくなります。
 外出するときは、手に提げるバッグではなく、リュックなど両手が自由になる物を使い、両手を空けておいた方が安全です。
 靴の選び方も大切です。まず軽くて安定性があること、足のサイズや形に合っていることです。また浅い靴よりもやや深めで、足全体を包み込む靴の方が、安定性があります。靴底は平らに近く、かかとが低いこと、滑り止め加工が施されている靴を選びます。
 歩き方も大切です。お年寄りは爪先が上がらず、すり足で小さい歩幅で歩きますが、すり足で歩くと、ちょっとした段差につまずきやすくなり、転びやすくなります。ある程度歩幅を取って、爪先を上げて歩く練習をしてください。

佐久総合病院名誉院長 松島松翠

お米で健康 甘酒

 冬に飲むイメージのある甘酒ですが、実は季語は「夏」。飲む点滴とも呼ばれ、食欲のない夏の栄養補給にもぴったりです。昨今のブームで甘酒はスーパーやコンビニでも手に入るようになりました。
 甘酒は造り方によって「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」の2種類に分けることができるのをご存じでしょうか。
 「米麹甘酒」は、炊いたお米(おかゆ)に米麹を入れて50~60度くらいの温度で7~8時間保温しておくと出来上がります。それに比べて「酒粕甘酒」は酒粕をお湯で溶き、お好みで砂糖を加えて一煮立ちしたら完成です。「酒粕甘酒」の方が簡単に造ることができますが、酒粕は日本酒を造ったときに作られる粕のためアルコールを含んでいます。妊婦さんやお子さん、車を運転する人は注意してください。
 気になる栄養価ですが、「米麹甘酒」はお米と米麹で造られ、発酵され消化が良くなっているので、夏バテ予防の栄養補給にぴったりです。エネルギー源となるブドウ糖の他、酵素やビタミンB群、食物繊維、オリゴ糖などを豊富に含みます。腸の調子を整える効果も期待できそうです。
 「酒粕甘酒」は酒粕の栄養である食物繊維や豊富なアミノ酸の他、発酵パワーである酵母と麹菌を摂取できます。これらにより血圧やコレステロールを下げる効果が期待できる他、血流を良くして体を温めたり、肌の調子が良くなったりと女性にうれしい効果も感じられそうです。
 どちらを飲むかは、期待したい効果や味(風味)、造りやすさ(手に入りやすさ)で選んでみましょう。冷たいまま飲むのも良いですが、夏であってもクーラーなどで体が冷えているときは温めて飲むのも良いでしょう。牛乳や豆乳で割ったり、すりおろしたショウガやシナモンを入れるなどのアレンジを加えても良いですね。この夏は甘酒をうまく取り入れて夏バテを防止しましょう。

管理栄養士・雑穀料理家 柴田真希

お天気カレンダー 盛夏の暑さ

 梅雨が明け7月後半から8月は一年の中で最も暑い時期です。日本国内の暑さの記録は、1位は高知県の江川崎で41度、2位は埼玉県の熊谷と岐阜県の多治見の40・9度です。いずれも8月中旬に記録しました。地球温暖化や都市化が進む中、都市部を中心に、40度以上の高温になる日が今後増えるかもしれません。
 避暑地として有名な長野県の軽井沢でも、1990年代の半ばからは、最高気温が30度以上の真夏日が増えている傾向です。軽井沢の観測地点は、標高1000mくらいですが、気温が33度くらいまで上がることも少なくありません。
 一方、海に囲まれた沖縄は、35度を超えることはめったにないんです。このままいくと、盛夏期には沖縄が「避暑地」になってしまうかもしれませんね。もっとも沖縄では夜中はあまり気温が下がりませんが。

気象予報士(株式会社ハレックス)●檜山靖洋


キッチン防災術 ニンジンの補水液

 生水を飲んではいけない、そんなことをお年寄りに言われたことはないでしょうか。
 日本では一般に水道水がそのまま飲めます。おいしい、おいしくないという味の程度の差はあっても、水道から出てくる水は安全で、煮沸も必要ありませんが、災害が起こると水道が使えなくなることがあります。水道から水が出たとしても、そのまま飲んでも良いかどうかは分かりません。水道管に破損があって、土や細菌などが混じっている可能性があるからです。配給の水も、許可がない限り飲まない方が良いでしょう。配給されて時間のたった水も飲んではいけません。汚い水を飲んでおなかを壊すと、下痢で脱水症状を起こし、脱水症状が重いと、病院で点滴をしてもらうしか治療する方法がありません。災害時は病院が機能しているとは限りませんし、交通手段がなく行けないかもしれません。
 災害時に飲料用の水が手に入ったら、まず煮沸します。飲む直前に沸かすのが一番安全です。冷めた湯もいつ沸かしたか分からないときは飲みません。麦茶はその昔、安全な水だと分かるように香ばしくいった麦を入れたとか。おいしいこともありますが、水が安全ではなかった時代の名残りなのだとか。
 さて軽い脱水症状を感じたら、塩分と糖分の入った経口補水液を飲むといいといわれます。市販の水でもいいですし、ニンジンで作るのもお薦めです。ニンジンは皮をむき、薄くスライスし、6カップ(1200ml)の水、小さじ2分の1の塩(3g)を入れて指でつぶせるぐらい軟らかくなるまで1~2時間煮ます。補水液としては、その上澄みを飲みます。よく煮たニンジンは甘く青臭みもないので、そのままミキサーにかけ、ポタージュにしてもおいしいです。水溶きの米粉や片栗粉でとろみをつけ、バターを入れるとより風味が豊かです。

災害危機管理アドバイザー●和田隆昌

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