お役立ち情報コラム

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2021年 11月

私の食育日記  朝食にとろとろ卵を目指して

 わが家の朝は、パン食です。パンだけでは栄養バランスが気になるので、そこに野菜1品、ソーセージなどの肉類1品、卵料理、そして鉄分補給も意識してグラノーラを入れたヨーグルトに果物というのが決まったメニューです。
 その毎朝作る卵料理、娘と息子で好みがまったく違います。息子は、オムレツやスクランブルエッグのように混ぜた卵料理が大好き。一方娘は、目玉焼きやゆで卵のような白身と黄身が別々のままの卵料理が好きです。結果、毎朝交互にお互いの好みに合わせているのですが、3歳の娘は特に厳しい。目玉焼きやゆで卵でも火を通し過ぎると嫌がり、とろとろ卵がいいと朝から大騒ぎ。忙しい朝には大問題です。
 この卵ですが、卵黄と卵白では成分が違うため、固まる温度、凝固温度も少し違います。卵白は60度から70度で変性して白くなりますが、固まらず、80度で流動性を失い90度で固まります。卵黄は60度から70度で流動性を失い、70度でねっとりと固まり、85度で粉っぽさのある固さになります。娘が好きなのは、この卵白80度以上、卵黄60度ほどの状態です。実際卵の温度を測りながらゆで卵を作ることはできませんが、卵を水から入れて、沸騰した後、3分から5分ゆでると、卵の殻に近い卵白は90度近くなりますが、中にある卵黄には熱が伝わり切っていないため、60度ほど。このタイミングですぐに冷水に漬けて、熱を奪えば、半熟卵が出来上がります。
 ちなみに、この卵黄と卵白の凝固温度の違いを利用して作られているのが温泉卵です。温泉卵は、卵黄は流動性を失った状態で、卵白はまだ固まらない60度から70度に卵の温度を保つことで、黄身は丸くなっているのに、白身がとろとろという状態を作っています。
 毎朝、ばたばたしながらも、娘のお好みの卵を作るべく、卵の内部温度のことばかりを考えている母です。

岡村 麻純(おかむら ますみ)
1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。


野菜もの知り百科 サトイモ(サトイモ科サトイモ属)

 ジャガタライモの名前が変化してジャガイモ、薩摩(鹿児島)から伝わったからサツマイモ、山で取れるから山芋、里で作るからサトイモ。芋類はでんぷんなどの養分を蓄えた部分が食用となります。ジャガイモは茎が肥大した塊茎、サツマイモは根が肥大した塊根、山芋は茎と根の特性を持つ担根体です。サトイモは塊茎ですが、外観が球状なので球茎ともいいます。
 青シソの別名は大葉ですが、名前ほど大きな葉ではありません。サトイモの葉はとても大きく、ロータス(ハス)効果によって、雨が降ると水玉と一緒にほこりが流れ、葉がきれいになります。水玉自体も透明で軟らかくきれいです。畑でなくても、日当たりの良いベランダで深さ30cm以上の大型プランターで栽培すれば、観葉も収穫も楽しめます。
 サトイモは種ではなく、種芋で増やします。種から増やす植物を種子繁殖、種芋や挿し木などで増やす植物を栄養繁殖といいます。栄養繁殖の親と子はまったく同じ遺伝子を持ち、形質もまったく同じです。
 同じ根菜類に分類されるダイコンやニンジンの地下部は1本しかできませんが、芋類は複数個できます。サトイモは光合成をする葉が大きいので、10個以上できる品種が多いです。一般にサトイモは親芋の周りに子芋が付きます。代表的な品種の「土垂」や「石川早生」は子芋に孫芋が付きます。
 混雑することを「芋の子を洗うよう」といい、この芋はサトイモです。昭和時代にはモーターで回る水洗い機を店頭に置き、皮をむいたサトイモを売る八百屋がありました。それを飽かずに見ていた団塊の世代は、家でも学校でもまさに「芋の子を洗うよう」な生活をしていました。
 「里芋や昭和は遠くなりにけり」です。今はサトイモを電子レンジでチンすれば、皮はつるんと簡単にむけます。

藤巻久志/種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。


あなたもチャレンジ! 家庭菜園 落ち葉堆肥と生ごみ堆肥

[落ち葉堆肥とは]
 広葉樹の中でも、ケヤキ、コナラ、クヌギなどが堆肥材料に適しています。落ち葉堆肥とは、落ち葉に米ぬか、油かす、骨粉などの有機質肥料を加えて発酵させた物で、肥料分を含んだ堆肥になります。
[落ち葉堆肥の作り方]
 (1)壁を利用したり、ベニヤ板でコの字形などの囲いで堆積場を作ってもよい。
 (2)落ち葉を20cm程度の厚さに積む。米ぬかや油かすなど(落ち葉の重さの1~2%程度)をサンドイッチ状に積み重ね、水をたっぷりまいて踏み固める。
 (3)これを繰り返して1mくらいに積み上げる。
 (4)1カ月に1回程度切り返し、落ち葉がボロボロに崩れてきたら(1年程度)完成です(図1)。
[生ごみ堆肥とは]
 有機物である生ごみを微生物の働きで堆肥としてリサイクルすることができれば、ごみの減量に役立つだけでなく、地力を高めることもできます。
 生ごみの90%以上は水分で、残りの大部分が有機物です。乾燥させて水分を飛ばすだけで減量し、元の重さの5分の1以下になりますが、これは堆肥ではありません。生ごみに米ぬかや油かすなどを加えて発酵させた物が生ごみ堆肥です。
[生ごみ堆肥の作り方]
 (1)釣り鐘形のプラスチック容器(コンポスターなどの名称で販売)やポリバケツ(ふた付き)の底を切り取った容器を、土中20cm程度の深さまで埋める。
 (2)水を切った生ごみを投入し、同量の乾いた土や落ち葉を重ねて入れる。容器が満杯になるまで繰り返す。悪臭や虫の発生を抑え、ごみの分解を早めるために、米ぬかをまぶしておくと良い。
 (3)満杯になった後、1カ月以上放置しておく。一般家庭では、200L程度の容器を2個使い、1個目が満杯になったら2個目にごみの投入を始めれば、ほぼ年間を通して生ごみの処理と堆肥作りができる(図2)。
 なお、生ごみ堆肥は窒素を5%程度含み、肥料効果が高いため、生ごみ堆肥だけで栽培するときは、1平方m当たり3~4kgにします。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
板木技術士事務所●板木利隆


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