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お役立ち情報コラム

今月の農業(2018年11月)





大豆


◎収穫時期の判断

 「ことゆたか」や「たまほまれ」などの品種では収穫の適期となってきました。今年の大豆は、7月の干天により発芽が不揃いなところや台風被害を除けば順調に生育したと思われます。
 良質な大豆を収穫するためには、適期を良く見極めてから収穫作業を行いましょう。


●前日が晴れで当日曇りの場合は、11時頃から3~4時間程度に行います。

●前日まで降雨が続いた場合は、当日晴れていても収穫が不可能な場合があります。

●晴天の場合は、午前10時から午後5時頃までが最良です。


 収穫時の大豆の水分が20%以上では損傷粒、また茎の水分が50%以上では汚損粒が増えるので、大豆の茎・莢・大豆粒の水分を的確に把握し収穫作業を行ってください。

●収穫作業のときに土砂やごみが混入すると汚損粒が発生するので、収穫作業の前には雑草や青葉が残っている大豆の作物体を完全に取り除いてください。大豆は、豆腐や納豆などの食品原料として使用されるため、汚損粒が混入すると雑菌の繁殖などの恐れがあり、実需者からもっとも嫌われるので、特に注意してください。

●汚損粒の発生を防ぐためには、大豆の作物体が良く乾いた状態で刈り取るようにしてください。

 コンバインによる収穫作業は、朝露が乾いてから始めるようにしましょう。

●コンバインの刈り取り部に土砂を巻き上げたときや、泥つきの株が引き抜けたときは、直ちに機械を停止し、刈り取り部に入った土砂などを清掃してください(機械に手を入れるときは必ず、エンジンを停止するなど、作業安全に十分留意してください)。

◎収穫時刻の判断

 大豆の水分は、気象条件によって1日の中で変化します。前日や当日の気象条件などによって、収穫できる時間帯が異なります。

 ◎大豆収穫作業の注意点
 ※「青立ち大豆」や「雑草」などは早めに抜き取り、最適な状態で収穫できるよう早めに収穫の準備をはじめましょう。


 






◎雑草防除

  稲収穫後に雑草が多発する圃場では、耕起前に「ラウンドアップマックスロード」を散布すると効果的です。麦播種後は「クリアターン細粒剤F」または「ボクサー」をご使用ください。詳しくは平成31年産小麦栽培ガイドラインを参照願います。

 

◎湿害防止対策

  播種時期の湿害は発芽・苗立ちに影響します。播種前に、排水の良い圃場をえらび、排水対策を徹底しておくことはいうまでもありませんが、播種後からでも排水対策を徹底することが大切です。

  特に、冬期に湿害を受けた麦は根が浅いため、出穂期以降、高温晴天が続くと「枯れ熟れ状態」になりやすく、収量・品質に大きな影響を与えます。冬期の排水対策を徹底すれば、かなりの湿害を軽減できます。

  圃場の周囲に明渠を掘って排水路へつなぎ、圃場表面の雨水などをできるだけ早く圃場の外へ排出してください。水稲用の排水口は水尻が高いので十分機能しない場合があります。圃場内の排水溝を確認し水がたまるような場合には畔を断ち割って麦用の排水口を設置するなど工夫しましょう。

  冬期に畝面に雨水や雪解け水がたまるような場合には、乾燥したときを見計らって畦面に土入れと兼ねてロータリカルチによる溝掘りを行うと増収と品質向上が期待できます。地下水位を低くさせるためにも表面水の排除は非常に重要ですので麦の茎立ちの始まる1月下旬頃までに実施しましょう。

 

●元肥 

  先月で詳しくお知らせしましたが、元肥に「麦用セラコート2500」30 kg10 aをおすすめしています。元肥にこの肥料を基準どおり施用した場合には12月~1月の追肥は不要です。3月の穂肥には同じ「麦用セラコート2500」30 kg10 a(「びわほなみ」の追肥は40 kg10 a)を施用すれば実肥は不要で大変省力的です。(肥持ちの良い圃場では、この施肥体系で元肥を10 kg10 a増量し、3月の穂肥を10 kg10 a減量する方法も可能です。)

 

 ●追肥 

  追肥は、分げつを促進し、穂数を増やし、幼穂の発育を旺盛にするため収量を増やす効果があります。元肥に「麦用セラコート2500」や「麦パンチ」を使用した場合には、通常の追肥は不要です。

  元肥に「一般高度化成444」などを施用した場合には、第1回目の追肥は、12月下旬~1月上旬を目安とし、NK化成20号を施用します。第2回目の追肥は3月上旬頃に施用します。いずれの場合にも生育旺盛な場合には、追肥時期を遅らせたり施用量を減らします。生育が不足している場合には、追肥時期を早めたり、施用量を多目にします。

 

 【小麦新品種「びわほなみ」の紹介】
 需要の動向に即した麦の品質向上を目指して、当JAでは従来の「小麦農林
61号」を「びわほなみ(中国165号)」に順次転換する計画です。今年は、主に湖辺平坦地域を中心におすすめしています。

  この品種は(独)農業研究機構近畿中国四国農業研究センターの開発品種で、製粉歩留まりやそれに関連するミリングスコアという小麦粉の品質を評価する指標は「ASW」なみの優れた特性があります。また、成熟期は農林61号よりやや早く短稈多収で、有害物質カドミウムの蓄積も少ない安全面でも優れた品種です。また、製麺適性も良好で、うどんの食感も優れているようです。ただし、赤カビ病にやや弱いので大麦並みの2回防除、多発年は3回防除が必要です。

 

 「びわほなみ」栽培の留意事項
・凍霜害、黒節病および縞萎縮病の発生を防止するため播種は11月上旬にします。

・赤かび病に弱く、出穂期~開花期に雨天が続くと発生しやすくなります。
 穂揃期~開花始と1週間後の
2回防除してください。

・赤かび病の多発が予想される場合には3回目の防除が必要です。

・蛋白含量を高めるために元肥―穂肥体系では実肥が必要です。



土づくり


●来年の稲作準備 

 収穫あとの水田は、稲わらとともに「とれ太郎」や堆肥などを散布し、秋耕起を行います。秋の耕起作業は、深さ15㎝以上を目標にできるだけ深耕しておきましょう。

 田面の高低差が大きい圃場は耕起時に高低差を補正してください。レーザーレベラーなどを使用すると正確で能率的な作業が可能です。詳細は本紙10月号をご覧ください。

 また、田面の均平と畦畔からの水漏れ防止対策など、畦畔や用水路、潅排水施設の点検、整備も早めに施しておくことが大切です。

 今年1年間活躍した農業機械の整備も冬の間に行い、完全な状態で安全・快適な作業ができるようしておきましょう。

 ●土づくり 

 良い土とは、水はけ、水もちが良く、作物に必要な養分をバランスよく含み、土壌中の有用な微生成物が活性化している土です。 

 土づくりの3本柱は「深耕」「土づくり肥料施用」「堆肥施用」です。湿田状態で稲刈りが行われた圃場も多いことと思われますが、やわらかい土の上を重いコンバインが走行したあと土が乾くと、土が非常に固くなり「根張り」「通気性」「排水性」「保水性」などが悪くなっています。また、土壌中の微生物の発育にも良くない条件になっていると思われます。

 できるだけ早めに「とれ太郎」などの土づくり肥料や堆肥を散布し、深耕を行いましょう。

 また、外来雑草など、本田では防除しにくいような雑草が増えています。冬の間にプラウ耕などを行い反転すると雑草の発生を少なくする効果があります。できるだけ早めに反転耕をおすすめします。

 本県の水田は、作土深15㎝の目標を達成しているのは半分程度といわれています。深耕は肥持ちを良くし、土をやわらかくして根の伸びる範囲を広げ、根の働きを良くする効果があります。米の胴割れ防止など米の品質向上の効果も期待できます。水田の状態が良い時期を見計らって早めに土づくり資材を散布し、できるだけ深耕に努めましょう。

 可吸態りん酸・ケイ酸・遊離鉄の含量もまだ目標に届かない水田が多くあります。特に、本県全体では、ケイ酸や鉄分の不足水田が多いようです。土壌診断結果にもとづいて積極的に土づくり肥料やたい肥などの有機資材を施用してください。

 化学肥料だけで稲作や麦作を長く続けると、土壌の生産力(地力)が落ちていきますが、堆肥を施用することで地力を保つことができます。

 家畜ふん堆肥には、窒素分だけでなく多くの肥料成分が含まれており、化学肥料の代替として、大変効果があります。また、鉱物資源に依存しているリン酸やカリ肥料の使用量を減らすことができるので、資源の循環利用につながり、コストダウンの効果が期待できます。

 ●おすすめ 

◎㈱グリーンサポート楽農では、優良堆肥の散布や反転プラウによる深耕の作業を受託しています。

◎堆肥を散布するときは、成分含有率の確認や、雑草種子が混入していないかなど、堆肥の品質に注意が必要です。㈱グリーンサポート楽農では、管内の畜産農家と連携し、完熟した堆肥を厳選しています。雑草が増えたり、田植後の異常還元が発生することはないので安心してご利用ください。

 ●土壌分析・土壌診断 

 JAグリーン近江では、土壌の状態を客観的に把握し、適正な施肥を行うための参考として土壌診断を行っています(有料)。 

 ご希望の方は、圃場が良く乾いた時期に、下図の要領で土壌を採取し、風通しの良い場所で乾燥・粉砕したサンプルを1kg程度準備してください(詳しくは最寄りの支店営農経済課へお問い合わせください)。

 

 

野生鳥獣害対策は集落ぐるみで取り組みましょう~


 最近、当JA管内でも野生鳥獣による農作物被害がかなり広い範囲に拡大しています。

 一部の地域では、国や県の補助金などで大規模な獣害防止柵の設置などが行われていますが、これらの施設をより効果的に活用するためには、圃場の周辺環境を整えることが大切です。冬の間にできることから集落ぐるみで取り組みましょう。


①集落周辺の餌場をなくする(不要な果樹を伐採、稲の刈り後は早期に耕起する)。

②耕作放棄地や藪、河川敷や水田隣接の山林などの低木等を伐採し、動物の隠れ場所をなくす。

③畑などの耕作地はできるだけ獣害防止柵やネットで囲い、動物が近づきにくいようにする。

④動物に人里が怖いことを覚えさせるように、獣をみたら必ず追い払う。

⑤以上の対策を住民がみんなで徹底し、獣にとって餌場としての価値をなくす。

※異常繁殖した有害鳥獣を適正数まで捕獲することも有効な対策です。狩猟免許を取得し、集落等の組織で有害鳥獣の捕獲許可を得て駆除すると効果的です。有害鳥獣の捕獲や狩猟免許について詳しくは県や市町行政の窓口にお問い合わせください。

※JAグリーン近江では、獣害防止対策に対するJA独自の支援策を準備しています。ご希望の集落は各支店の営農経済課までご相談ください。

 

~農業機械の点検整備と保管~


 秋の取り入れも終わり、ほっと一息の時期となりました。今年1年間活躍した農業機械が来年も安全・快適・効率的に使用できるよう、農閑期のあいだに点検整備を行いましょう。

 ●点検整備作業の安全心得
 
 ※点検作業を始める前には、駐車ブレーキをロックし、エンジンや機械各部が完全に停止してから始める。
 
 ※高温部に手や身体が触れないように注意する。

 ※作業機を上昇状態で点検作業を行うときは必ずロックするか作業台で落下防止を行う。

 ※エンジンを始動するときは各変速レバーを中立にし、周辺の安全を確認してから行う。

 ※室内でエンジンを始動するときは、窓や扉を開けて換気を十分にする。

 コンバインや乾燥機、籾摺機などの収穫・乾燥・調製用の機械は籾やわらくずが多く付着し、そのまま格納しておくと機械がさびやすく、ねずみによる電気配線類の切断や巣作りなどで思わぬ故障の原因となったりします。

 機械を格納する前には、まず、籾やわら屑などはエアコンプレッサで吹き飛ばし、泥汚れは高圧洗浄機などで水洗いし、水気を落として良く乾燥させます。

 回転部分や注油箇所にはグリスや潤滑油を完全に補給し、さびやすい箇所には油を塗布してさび止めを行いましょう。エンジンやギヤボックスなどのオイル交換を行った後には軽く空運転し、機械各部にオイルが行き渡るようにしておきます。

 燃料タンクは、軽油の場合は満タンにします。ガソリンエンジンや2サイクルエンジンでは、完全に燃料を抜き取ってからエンジンを起動し自然にストップするまで空運転し、キャブレタなどの残り燃料を空にしておきます。

 冷却水は、完全に抜き取るか規定の不凍液を注入してください。

 ベルト類、刃物類などが消耗している場合には交換しておきましょう。シーズン中に異常個所などを代用部品で応急処置してきた場合にはそれを完全に修理しておきます。

 
●コンバインの点検しておきたいおもな箇所

◎エンジン部

①エンジンオイル ②オイルフィルター ③ファンベルト ④冷却水・ラジエータ ⑤燃料フィルター ⑥エアエレメント ⑦バッテリー ⑧電装部品 など

◎刈り取り部

①引き起こし爪 ②各種チェーン類 ③刈り刃 など

◎脱穀部

①藁きり刃 ②扱ぎ胴周辺 ③各種ベルト ④各種チェーン など

◎走行部

①クローラ ②転輪軸受け ③各種注油脂箇所 


●トラクタのおもな点検箇所

◎エンジン部

 コンバインとほぼ同じ

◎走行部

①タイヤ ②ブレーキ ③クラッチ ④ミッション部 ⑤前部デフケース・パワステ(空気圧、タイヤホイールのがた、ブレーキの作動・左右バランス、オイル交換・漏れなど)

◎ロータリ部

①ギヤケース・チェンケースのオイル②耕耘爪 ③ユニバーサルジョイントなど(いずれもオイル交換、オイル漏れ、各部の締付、耕耘爪の磨耗など)

 ◎クローラ部(該当機種のみ)

①クローラ本体の傷・張り ②転輪等への異物巻込み ③各部への給油脂 ④各部の締付など

 

 ●長期格納のしかた

 ◎エンジンキーは抜き取り、格納庫の施錠を確実にして盗難防止にも十分留意しましょう。

 ◎バッテリーは完全に充電してから、マイナス端子を外すかバッテリーを取り外して冷暗所に保管してください。

 ◎火災防止のためシートカバーは機械が完全に冷えてからかけてください。

 格納前の点検整備が自分でできない場合には、JA農機センターなど、専門の整備工場に点検整備を依頼しましょう。

 

 
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