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お役立ち情報コラム

今月の農業(2019年3月)





水稲

平成31年産米の重点事項

消費者(実需者)のニーズに応じた米づくりをすすめましょう!!

 

■適地適作~地力・気象条件に応じた品種選定と栽培を徹底しよう 

 ●特別栽培米:病害虫発生が少ないほ場・みずかがみ等推奨品種

 ●一般栽培米:特別栽培米や多収米以外のほ場、ほとんどの品種で対応可能   

 ●多収栽培米:肥沃なほ場・キヌヒカリ、ゆめおうみ、日本晴、HBとうごう3

 

■土づくり~気象変動に耐える稲づくりと安全安心の米づくりの基本は土づくりです。

 ●「1520㎝」程度の作土層を確保し、根張りをよくする。 

 ●有機物を施用し、肥効の持続と土壌の物理性改善を図る。 

 ●「とれ太郎」などを施用し、けい酸  やりん酸、微量要素の土壌養分をバ ランスよく補給する

 

◎健苗・細植え~135本植え、早期分げつ確保・遅発分げつ抑制、適期田植(「みずかがみ」は5月上旬植え・坪当たり平地60株、中山間地70株)

 

■秋まさり型の施肥~品種の特性に合わせた施肥(穂ばらみ期から出穂期頃の葉色を適正に保ってください)

 

■水管理の徹底~溝きり・早期中干しの徹底、出穂期前後3週間の湛水、早期落水防止(収穫5日前までは田面白乾防止)

 

◎胴割粒・斑点米の防止~適期収穫、早期落水防止・畦畔の2回連続草刈り(出穂23週間前と出穂期)

 

 

 

地域・土壌・気象条件や用途に合う品種を選定しましょう!!

  品種の特性を確認し、気象や用途を考慮しながら低コスト化、高収益化などをめざして品種の組み合わせを工夫しましょう。

 良質米づくりは健苗の適期田植が基本!!

  望ましいは種時期は日平均気温が10℃以上、田植時期は日平均気温が15℃以上が適期です。湖辺・平坦地域では、は種は4月上旬以降、田植は5月上旬以降となります。中山間地域では、は種は4月中旬以降、田植は5月中旬以降です。なお出穂時期が8月下旬を過ぎると、未熟粒が増えたり収量が落ちるので、収量・品質に影響しない田植時期の晩限は5月下旬頃までです。
 また、近年、コシヒカリやキヌヒカリに出穂期の高温による白未熟粒の発生が増加しています。これらの品種のは種・田植は適期範囲内でなるべく遅い時期に行ってください。

 ※浸種中に水温10℃以下になると種子の発芽が悪くなるので注意してください。

 ※気温の低い日や強風の日に田植えをすると活着が著しく悪くなります。田植えは上記の日程を参考に天候のよい日を選んで行いましょう。

 

◎理想的な健苗のすがた

①稚苗
 育苗日数2022日、種籾に胚乳がわずかに残っていることと、冠根(活着根)が伸びようとしている時に移植します。育苗期間が長くなると葉が繁茂して苗質が悪化するので、植え遅れないようにしてください。

②中苗
 田植の適期は育苗日数3035日で、葉令3.54.0葉です。籾の栄養分にたよらず自根で栄養吸収できるようになってから移植します。

 

◎種子の準備

 売用の米は全量種子更新しましょう。

  捻実のよい健全な種子を厳選し、種子消毒の前に塩水選を行います(塩水選ができない時は真水に浮いた種を取り除くだけでもよいです)。

 ※温湯消毒は6062℃の10分間浸漬する(温度・時間を正確にしてください)

 ※袋のまま温湯に浸漬する時は、中まで温湯が届くようよくかき混ぜてください。

 ※温湯消毒終了後は、直ちに冷水をかけ流し、袋の中まで十分冷やしてください。

 ※冷却後はそのまま引続き浸種してください。(水温1020℃で6~7日間、積算温度100℃が目安)。

 ※温湯消毒後、種籾を一時保管する場合には、種籾を完全に冷却後、確実に風乾してください(乾燥が不十分なまま、種籾を放置すると強度な発芽不良の恐れがあり、かびが発生したり腐敗する場合があるのでご注意ください)。

 ※催芽は3032℃で1~2日、はと胸程度にしてください(伸ばし過ぎないこと)。

 

 

◎苗の種類ごとの育苗の管理

 ○育苗器から緑化に移すときは、新芽が緑色を帯びるまでは苗に直射日光をあてないようカンレイシャ等で軽く遮光する。

 ○苗床は水平に均し、苗箱の底と床土の間に空間ができないようにする。

 

 

◎温度管理の手順

 ○出芽揃いから2週間頃まで昼間は30℃以下、夜間は15℃以上で管理します。

 ○その後は日中10℃以下の日および雨天と夜間のみ被覆し、それ以外はハウスやトンネルを全開します(降霜のおそれがある夜間には被覆します)。

 

 

 ◎中苗の苗代発芽方式の場合

 トンネル育苗では、温度変化が大きく、外気温の影響も受けやすいので、低温の夜にはトンネルの上に保温シートなどで保温に努めます。出芽揃い後は、トンネル内温度が最高35℃、最低10℃の範囲となるようトンネルに穴をあけて温度を調節します。35℃以上では裾を上げて通風します。
 水は、一旦、苗箱の上面いっぱいに水を張って苗箱に十分給水し、その後は苗箱の床下まで水位を下げます。トンネル開放後は異常低温、霜の恐れのある時は事前に深水にします。

 ※苗箱の底と苗床の表面との間に空間があると発芽不良や生育不ぞろいの原因となるので必ず密着するように置いてください。

 

 

 ◎育苗中の異常対策

 ア 出芽不良
 催芽温度が高すぎ、は種床の乾燥または過湿、育苗用土が粘質すぎる、直張りシートが密着しすぎなどの原因が多いので予想される原因を除去し、数日間ようすをみても出芽しない場合はまき直してください。

 イ 苗の生育不揃い
 苗箱の施肥ムラや箱底と床面の密着が不十分で水分ムラになった場合にも発生するので一度苗箱の上まで水を漬けてみてください。

 ウ 日焼け
 温度管理が不十分だと、日焼けで枯死します。2~3日待って回復しない場合はまき直してください。

 エ 白化現象
 白化した葉は最後まで緑化せず出葉が遅れ、移植後も多少生育が遅れますが、使用可能です。 

 オ カビや細菌による立ち枯れ、苗いもち
 苗の病害虫は、種子、育苗器材、水、土等により伝染します。発生後は効果的な防除があまり期待できないので次の耕種的防除を中心に行います。

 
 ①無病種子を使う(種子更新を行う)  
 
 ②種子の比重選(塩水選)を行う 

 
 ③厚播きを避ける
 
 ④罹病したワラを育苗箱の敷きワラとして利用しない

 ⑤適正な温度管理(高温・低温・過乾・多湿をさける)

 ⑥過繁茂、軟弱苗は早めに処分する

 ※いもち病が発生した苗を本田に植えると活着が悪く、防除が大変難しくなるので、苗箱で回復しなかった苗は使用しないで、健全な苗を準備してください。

 

 

 ◎プール育苗のしかた

 ビニールハウスに厚めのビニールシートなどを敷き詰めて簡易水槽(プール)を作り、湛水状態で育苗を行う方法です。この育苗方法は、かん水や温度管理の手間が少なくてすみますが、水が苗箱に均一に行き届くように苗箱を水平に置くことが重要です。
 種子消毒や浸種、催芽、ハウスの温度管理などはふつうの稚苗育苗と同じです。天候の不安定な年には、育苗器で芽出しや緑化してからハウスに並べた方が苗がよく揃います。

 

 

 ◎プール育苗用の苗床のつくり方

 ①ハウスの苗床面を水平にならして土をできるだけ固く押さえた上に古いビニールやブルーシートを敷き詰めて、苗置き床を作る(置床は苗箱の幅より両側に5㎝程度の余裕をつくる)。

 ②置き床の四隅に棒を立て、水糸を水平に張り、ヌキ板等を用いて高さ7㎝程度のプールの枠組みをつくる。

 ③置き床を水平に均したあと、図のようにヌキ板の幅より広い目のビニールシートで覆う(置き床を水平に、水漏れのないように工夫する)。

 ④かん水用の水道と排水用の水尻をつくる。

 

 

 ◎育苗箱の並べ方

 ①水を入れる前に苗箱を水平に並べる(苗箱が水平でないと出芽が不揃いになるので注意)。

 ②無加温出芽ではは種後に、加温出芽では出芽または緑化終了後にプール周辺から5㎝程度離して苗箱を並べる。

 ③プールに静かに水を入れ、苗箱表面まで均一に水がしみ出ることを確認したら、直ちにプールの水を排出する。

 ④苗の葉令が11.5葉(緑化終了時)になり根が箱の底まで伸びたら苗箱表面に水がしみ出るまでプールの水を入れる。

 ⑤苗の本葉2枚になったら苗の葉が半分以上見える程度水を入れる(10日間くらい)。

 ⑥霜注意報が出たら深水にする。

 ⑦プールに水を入れたら原則として、昼夜ともハウスのサイドは50㎝程開放する(換気が悪いと苗が徒長するので注意)

 ⑧移植5日前に細粒868を箱あたり12 g13 g追肥する。

 ⑨移植23日前にはプールの水をすべて排水する。

 ⑩その他
 ・ハウス周辺からのケラの侵入に注意。
 ・田植えは天気のよい日を選んで行う。

 

 

 

飼料米の低コスト多収栽培

品種選定

 ・滋賀県奨励品種または過去に広く栽培された水稲うるち米品種の中から、倒伏や病害虫の抵抗性が強く、多収性の中晩生品種を選んでください。

<> 「吟おうみ」など

 

①コスト低減

・野菜跡や大豆跡などの肥沃地で、適正な栽培管理によって多収をめざします。

・肥料の施用にあたっては土壌診断結果に基づき、無駄のない施肥に心がけます。

・耕畜連携による堆肥の利用など、化学肥料の使用量を減らします。

・直は栽培や疎植栽培など、低コスト化技術を積極的に活用します。

 

②病害虫防除

 ・病害虫抵抗性品種の導入や発生予察により、農薬の使用は最小限にします。

 ・通常の斑点米カメムシの防除は不要。ただし、イネ科雑草の刈り取りを行い、カメムシ類の発生を予防し、周辺の主食用水稲に被害が及ばないよう配慮してください。

 ・農薬は、「水稲」に登録にあるものを使用し、農薬容器のラベルに記載されている使用方法、使用時期、使用量など農薬使用基準を厳守するとともに周辺作物への飛散のないよう注意してください。

 ・籾米給餌や籾殻を含めて給餌する場合には、防除基準にかかわらず出穂期以降の農薬散布は控えてください。

 

③収穫乾燥調製

 ・刈り遅れによる食味や外観品質の劣化は考慮する必要がない(3等基準以上であればよい)ので、天候の推移に十分注意しながら、できるだけ収穫時期を遅らせて立毛中の乾燥を図ります。ただし、強風や大雨による倒伏、穂発芽、脱粒などが起きないよう天候には注意してください。

 ・収穫後の生籾は、長時間放置せず、主食用に準じてできるだけ早く乾燥機や乾燥施設に入れてください。

 ・主食米同様に籾水分、穀温、外気温等の監視を行いながら籾水分15%以下まで乾燥しますが、コストや乾燥能率を重視して乾燥速度をやや速めに設定しても可(3等基準に合格すれば食味・外観は問わない)。

 

④飼料米の品質管理

 ・通常は粒厚選別、色彩選別は不要ですが、出荷先から提示される規格等を遵守してください。

 ・異物混入は厳禁です。乾燥施設内および周辺の清掃は絶えず徹底してください。

 ・主食米への飼料米の混入を防止するため、原則として収穫・乾燥・調製作業は主食米終了後に行い、飼料米終了後は機械施設の清掃を完全に行ってください。

 

◎WCSで耕蓄連携をすすめよう

  稲WCS(ホールクロップサイレージ)とは、稲の穂と茎葉を同時に収穫し、乳酸発酵させた貯蔵飼料です。つぎの3点に特に留意して良質な飼料を生産しましょう。

 ①雑草対策

 ②乾田化

 ③適期収穫

 

 WCS栽培の要点

 ①ほ場選定

 ・肥沃地を選び、耕蓄連携を基本に堆肥等を施用します。

 ・雑草が少なく、収穫時期に田面がよく乾燥するよう、水はけのよいほ場を選定します。

 

②品種選定

 ・稲WCS用には、主食用品種・専用品種どちらの稲でも利用可。ほ場条件や種苗の調達、収穫作業等の時期を考慮して選定します。

 ・主食用品種は病害虫抵抗性や倒伏に強く、多収性品種を選びます。

 ・専用品種は飼料用に改良され、多収性・耐倒伏性に優れています。しかし、多肥栽培が必要で、発芽率、耐病性も若干劣ります(主食米へ混入しないよう十分注意してください)。

 

③栽培の要点

 ・主食用品種では、通常の水稲栽培に準じて行います。

 

④雑草対策

 ・除草剤は稲WCSに登録のある薬剤を使用してください(主食用水稲に登録があっても使えないものがあります)。包装容器に記載された使用上の注意をよく読み正しく散布してください。

 ・除草剤の効果を高めるためには、代かきを丁寧に行い、田面を均平にし、水持を良くするなど、主食用水稲と同じようにしてください。

 

⑤水管理       

 ・中干しは早めに十分行い、田面を固めてください。

 ・中干し前に溝きりを行うとその後の水管理がスムーズにできます。

 ・収穫前には早めに落水し、田面の乾田化を図るようにしてください。     

 

⑥収穫調製作業

 ・収穫作業は黄熟期前後です。供給先の希望に応じて適期に収穫してください。

 ・収穫作業は晴天日の日中に行い、雨上がりや朝露、夜露のある時期は避けてください。

 ・収穫作業中や梱包時に泥がつくと稲WCSの品質が著しく低下するので特に注意してください(醗酵熟成中に腐敗する場合があります)。    

 ・台風や獣害で倒伏したほ場や雑草発生の多いほ場の稲は収穫しないでください。

 ・運搬作業は丁寧に行い、ラップが破れたら直ちにラップを巻き直してください(ほ場内や一時保管場所でのカラスやイノシシなどの鳥獣害にも要注意)。

 

飼料用米とWCSは実需との結びつきが必要ですので、作付前にはJAに必ずご相談ください。

 

 

 






生育がやや早い

◎穂肥は遅れないようしましょう!!
 今年の麦は、暖冬の影響で茎立ちの早いほ場が一部に見られます。通常の穂肥は先月号でお知らせいたしましたが、茎数が特に多く、葉がべらついている場合には通常の穂肥より施用量を少なくし、3月中旬頃に施用してください。元肥に麦用セラコートR2500を施用したときは3月上旬に穂肥と実肥を兼ねて麦用セラコートR2500を施用してください(実肥は不要)。麦パンチなどの全量元肥の場合にも著しく葉色がうすい場合には追肥が必要となる場合があります。いずれの場合も品種、生育の状況により異なるので、麦栽培ガイドラインを参考に施用量を調節してください。詳しくはJA各支店営農経済課担当者にご相談ください。

◎実肥
 実肥の施用は、小麦では出穂後10日目頃に硫安を10a当たり20㎏程度施用してください。茎数が少ない場合には施肥量を半減してください。穂肥に麦用セラコートR2500を施用した場合には実肥は不要です。

◎排水対策
 前号にも記載しましたが、麦の湿害は土壌中の水分過剰による酸素不足により発生し、収量だけでなく品質が著しく劣化します。特に、透水性の悪いほ場では影響が大きいので注意してください。また、麦の茎立ちとともに一段と湿害の影響を受けやすくなりますので、排水溝の管理を徹底してください。
 もうすぐ、稲作が始まります。水田の用水路に水が流れ始めても、麦のほ場に漏れ出さないよう早めに準備しておいてください。

◎赤かび病の防除
 病害虫発生予報を参考に実施してください。小麦、大麦ともに1回目の防除は開花初めの時期です。2回目の防除は、1回目防除実施後7~10日後です。薬剤の使用にあたっては、薬剤のラベルに記載の事項をよく読み、適正にご使用ください。

 

水も大切な資源です

~大切に使いましょう〜

 田んぼの代かき水を排水路や河川に流すと大切な田んぼの土や肥料を流すだけでなく、河川や琵琶湖を汚し、魚などの生物への影響も考えられます。代かきや田植えを行うときには、次のことに十分注意して作業をすすめてください。

○田んぼに水を入れる前には畦の点検を行いましょう。

○水持ちの悪い田は畦塗りが有効です。

○代かき作業を行うときには、排水口をしっかりと閉めてから行いましょう。

○代かきは土が半分見えるくらいの浅水で行いましょう。

○田植えは、代かき水が自然に引いてから行い、田んぼの水を無理に落とさないようにしましょう。

◎除草剤を使うときは田面の土が見えないようにやや深い目に水を張ってから、入水口、排水口を完全に閉じてから散布しましょう~除草剤散布後7日間(最低4日間)は水を動かさないようにしてください。

※集落営農組織等で集団的に耕作する場合には、代かきや田植えなどの作業計画と、用水路の送水順序と整合させて、水を無駄なく使うよう工夫しましょう。

<例>高低差のある地域では、代かきは上段のほ場から行い、余った水は、順次、下段の田に流すようにすると水を無駄なく使えます(余剰水は畦越し灌漑にすると効率的です。

 

 

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