お役立ち情報コラム

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2022年 3月

私の食育日記  子どもの飲み物

 私には1歳になるめいっ子がいます。かわいい盛りのめいっ子ちゃんたちですが、子育て中の母はいつも悩みを抱えるもので、姉から、ミルクをそろそろ卒業したいけど、コップ飲みができないし、水もほとんど飲んでくれないから心配という話がありました。取りあえず、ストローは使えるとのことなので、コップを使っていればいつかふと飲めるようになるはず。それよりミルク以外の水分が取れないことは、健康に関わるから心配だねという話になりました。
 子どもの水分補給で、理想的なのは水です。でも理想だけでは進まないのが子育て。だからといって、喜んで飲んでくれるからとジュースに頼ると、ジュースには子どもコップ1杯でも角砂糖3個分ほどの糖分が入っている物も多く、虫歯や糖分の取り過ぎの心配があります。わが家でもジュースはあくまでおやつとしての扱いにしています。そこで、水以外を求められたときは、カフェインの入っていないお茶、麦茶やルイボスティー、コーン茶を飲んでいます。お茶には他にもほうじ茶や緑茶、ウーロン茶や紅茶がありますが、どれもカフェインが入っていて、煎茶やウーロン茶、ほうじ茶は100ml当たりカフェインが約20mg、紅茶は30mg入っています。コーヒーの100ml当たり約60mgのカフェインと比較すると、やはり、子どもが水と同等にたくさん飲むお茶はノンカフェインを選びたいと思います。めいっ子も麦茶ならば少しずつ飲めるようになったそうで一安心です。
 子どもの好き嫌いは不思議なもので、嫌いと言っていた物をある日急に食べたり、逆に好きだからと毎日出していたら急に食べなくなったりさまざまです。飲み物も同様に、基本的には水を、あまり飲まなくなってきたら他のお茶を、時には水にレモンやユズを搾ってみるなど、目新しい物を入れて、甘い物に頼らない水分補給を目指しています。

岡村 麻純(おかむら ますみ)
1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。


野菜もの知り百科 ブロッコリー(アブラナ科アブラナ属)

 ブロッコリーもカリフラワーもアブラナ科アブラナ属の野菜で、原産地は地中海沿岸です。カリフラワーはブロッコリーが突然変異で白化した品種といわれています。日本ではカリフラワーが先に普及しました。本格的な普及はカリフラワーが1960年代、ブロッコリーが1980年代です。現在のブロッコリーの流通量はカリフラワーの5倍以上です。
 カリフラワーの和名は花椰菜(はなやさい)です。ブロッコリーは1970年代までは木立花椰菜や緑花椰菜と呼ばれていました。花椰菜という言葉は今ではほとんど使われていません。
 抗酸化作用の強いカロテンとビタミンCが豊富で、生活習慣病の改善が期待されています。近年はブロッコリーに含まれているスルフォラファンの抗がん性が注目されるようになりました。葉菜類に分類されますが、食べるのは葉ではなく花蕾なので、栽培は果菜類に準じます。栄養成長(茎葉が大きくなること)と生殖成長(花や実が付くこと)のバランスが大切です。株を作りながら、花蕾を大きくします。
 多くのブロッコリーは厳寒期になると、花蕾にアントシアニンの紫色が出ます。加熱すると緑色になり問題はないのですが、見た目で市場価格は下がります。主要産地ではアントシアニンレスの紫色にならない品種を栽培しています。
 ブロッコリーはイタリアで品種改良が進み、17世紀に欧州各国に広まりました。米国の大産地、カリフォルニアでは19世紀にイタリア系移民が栽培を始めたといわれています。
 低温流通が普及し、ブロッコリーは中国やインドでも大量に消費されています。海外で栽培されている品種の半分以上は日本の種苗会社が開発した物です。日本の野菜の育種技術は世界のトップクラスです。

藤巻久志/種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土作りに関して幅広くアドバイスを行う。


あなたもチャレンジ! 家庭菜園 トマト 完熟でおいしさアップ

 トマトのふるさとは日照量が多く、昼夜の気温差の大きい南米アンデス地方。生育適温は昼間25~30度、夜間10~20度です。トマトは低温に弱いので、遅霜の恐れがなくなってから植え付けます。
[品種]
 大玉トマトでは「ホーム桃太郎」(タキイ種苗)、「麗夏」(サカタのタネ)などがお薦めです。中玉では「フルティカ」(タキイ種苗)、ミニでは「TY千果」(タキイ種苗)、「アイコ」(サカタのタネ)などが良いでしょう。
[畑の準備]
 予定の畑1平方m当たり苦土石灰100gをまいて土とよく混ぜておきます。次に、120cm幅のベッドの中央に幅30cm、深さ20cm程度の溝を掘り、ここに植え付けの1週間前に基肥として1m当たり化成肥料(NPK各成分10%)200g程度と堆肥2~3kgを施しておきます。ベッドには黒のポリフィルムでマルチをします(図1)。
[植え付け]
 植え付けの間隔は2条植えでは条間70~80cm、株間50~60cmとします。植え付け適期は、1段花房の1~2花が咲くときで、この花が通路側に向くように植えます(図2)。開花前の「若苗」を植えると、生育が旺盛になり「木ぼけ」と呼ばれる過繁茂になりがちです。
[支柱立て]
 2m以上の支柱を2条植えでは合掌式に組み立てます(図3)。
[芽かきと摘果・摘心]
 脇芽は小さいうちに指で摘み取ります。1果房に果実が4~5個となるよう小さな実、変形した実を除きます。収穫果房数は4~5段として最上段の果房上の2葉を残し、摘み取ります。
[追肥]
 1回目は1番果がピンポン玉の頃にベッドの肩の辺りに浅い溝を切り、ここに化成肥料を片側1m当たり30g程度まき、土寄せします。ポリマルチをした場合はマルチの両側に肥料を散布し、土を掛けておきます。その後半月に1回を目安に2~3回追肥します。
[病害虫防除]
 梅雨時の大敵は疫病で、Zボルドーなどで予防します。また、アブラムシには植え付け時の植え穴にオルトラン粒剤などの土壌施用剤を混ぜ込んでおくと予防効果があり、発生したらサンクリスタル乳剤などで防除します。
[収穫]
 開花から収穫までの日数は、気温で異なりますが、夏季で大玉は40日前後、ミニで30日前後です。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
板木技術士事務所●板木利隆


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