JAグリーン近江について

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今月の農業(2022年6月)

水稲

「みずかがみ」「コシヒカリ」特Aランクを目指す
 
田植後の管理 … 除草・中干し・追肥・病害虫防除

除草剤散布後に雑草が出た場合

 除草剤散布後に残草が出た場合には、ノビエには「クリンチャー」、広葉雑草には「バサグラン」がおすすめです。詳しくは、令和4年産JAグリーン近江栽培ガイドライン・生産資材申込書13~18ページをご参照ください。

中干し

 中干しを始める時期は、1株茎数が15本程度の時期です。中干し程度は、圃場に浅い亀裂が生じる程度にし、粘質田ではやや強めに、砂質田では軽く行います。田面が白くなったり、大きな亀裂ができるほど長期間の落水を行うと、根が切断されるので注意しましょう。
*溝切りを行うと中干しを効果的に行うことができます。溝の間隔は3~5m程度、溝の深さは10㎝以上が理想です(環境保全型農業直接支払い交付金制度の技術要件で長期中干しを選択した場合は原則として10a当たり1本以上の溝切りが必要です)。
 また出穂後は、この溝に通水することで収穫直前まで十分な水分補給ができるので、水はけの良い田でも溝切りを行いましょう。

追肥

 追肥は最高分げつ期から幼穂形成期頃の稲体の栄養条件を良くするための肥料です。
 中干し期間の前後を見計らって上手に施用しましょう。環境こだわり米栽培では各地域の環境こだわり米部会の基準に従って施用してください。
*「みずかがみ」の6月追肥は不要です(穂肥を遅れないように施用してください)。
*けい酸加里プレミア34などを出穂40日前頃(みずかがみでは6月中下旬、コシヒカリ・キヌヒカリでは6月下旬~7月はじめ頃)に施用すると異常気象に強い稲になり、登熟向上、米の品質向上の効果が期待できます。
*「これいいね」や「すご稲」などの元肥一発型肥料や「ニューコートビッグパワー元肥」などの緩効性肥料を元肥に基準どおり施用した場合は6月下旬の追肥は不要です。

病害虫防除

いもち病

 いもち病は、外気温25~28℃くらいで湿度が高い日が続くと発生しやすくなります。現時点で本田での発生がなくても、曇雨天で、高温多湿の日が続くと発生しやすいので、圃場を良く見て回り早期発見に努めましょう。
 麦跡水稲や直播水稲、多肥田では6月中下旬頃から葉いもちが発生しやすいので注意しましょう。毎年、いもち病が多発する圃場では発病前に粒剤を散布すると効果的です(ただし、環境こだわり栽培の場合には各部会の基準を確認してください)。
 補植用の予備苗は、中干しまでに取り除きましょう。

ニカメイガ

 第1世代幼虫の防除適期は、通常6月10~15日頃(越冬世代発ガ最盛日の10~15日後)です。ニカメイチュウに有効な薬剤を育苗箱または側条施肥田植機で施用した圃場では、第1世代幼虫の本田防除は通常は不要です。
 第2世代幼虫防除の目安は、8月初旬頃(第1世代発ガ最盛期から7日後)です。6月中旬の第1世代幼虫の被害株率が10%以上の圃場では、防除が必要です。

カメムシ類

 5月下旬~7月上旬にかけて、畦畔や道路、堤防などの法面のイネ科雑草を広域的に刈り取り、さらに出穂期2~3週間前と出穂期頃にかけて草刈を行うと被害が少なくなります。なお、出穂期頃にカメムシが多数生息している場合には薬剤防除が必要です。

〈環境保全型農業直接支払い交付金制度の手続きの最終締め切りは6月30日(厳守)です〉


麦の収穫・乾燥・調製

 今年の麦類は、出穂期がやや早くなっています。生育の状況を良く見て適期収穫ができるよう作業準備をすすめてください。なお、「びわほなみ」は従来の「農林61号」より成熟期が3~4日くらい早くなるので、刈り遅れないようにしてください。また、赤かび病にも十分注意してください。
 天気予報を参考にしながら適期収穫を行い、適正な乾燥・調製に努めましょう。

収獲適期の目安

 成熟期の目安は、全体の80%以上の穂首が黄色くなって、穀粒が硬くなってツヤが無くなり、穂首が曲がった時期です。収穫作業は、小麦では穀粒水分30%以下、ビール麦では穀粒水分25%以下で行いましょう。

乾燥

 収穫後の麦をそのまま放置すると数時間で変質がはじまるので、収穫後の麦は直ちに乾燥施設に搬入できるよう作業体制を整えてください。なお、今年から乾燥調製施設の取扱い品種に一部変更がありますので、施設稼働計画をご確認願います。


大豆

◆よい大豆づくりの準備

種子更新

●採種圃産の健全種子を使用してください。

種子消毒

●播種前にクルーザーMAXXを種子1㎏当り原液8mℓ、または、キヒゲンR-2フロアブルを種子1㎏当り原液20 mℓを塗沫処理し、乾燥させます。

排水対策と土づくり

●田面に雨水が溜まらないよう排水溝を整備するとともに、土づくり肥料や堆肥を散布後、プラウで反転耕耘を行うと土壌の透水性・保水性が向上し、湿害や干ばつを受けにくくなります。
●耕耘作業は、田面が乾燥した時に表面の土は細く、下層は粗く耕耘してください(湿った土を何度も耕耘してはいけません)
●播種位置に土が盛り上がるように耕耘爪を配列し、耕耘同時播種を行うと出芽が揃いやすくなります。
●耕耘・播種・除草剤散布は、同じ日に完結するように作業日程を調整し、圃場ごとに一連の作業を仕上げてください(大雨が予想されるときは作業を控えてください)。

施肥

●大豆は、りん酸・カリ・石灰の補給が重要です。 窒素肥料を多量にやると根粒菌が機能しなくので、元肥窒素の施用は少量にしてください。

<豆知識>
 大豆の湿害は、土壌中の水分過剰による根の酸素不足が原因で発生します。
 心土破砕や反転耕、弾丸暗渠によって、土壌の透水性を改良すると根の酸素不足状態が軽減されるので湿害も軽減できます。
 大豆は播種から開花時期までに湿害を受けないようにして、生育初期に根を深く張らせておくと、開花期以降の干ばつの害も受けにくくなります。
 

農作業中の事故防止!!
●草刈中の事故に注意しましょう。
 草刈り作業を行うときは、周囲の安全を確認するととも に、防護メガネや安全靴を必ず着用するようにしましょう。
●作業中の熱中症にも注意しましょう。
 こまめな水分補給・休憩や通気性の良い衣服の着用など、熱中症対策を行い、日中の暑さに備えてください!





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