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お役立ち情報コラム

家庭菜園&家庭園芸 (2019年11月)

私の食育日記  とろみつけ

 娘も1歳半となり、いろいろな物が食べられるようになりました。でもまだ歯は前歯だけ。そのせいか、繊維の多い物、形の残りやすい物はうまくかみ切れないようです。そんなとき、少しだけとろみをつけてあげると食べやすくなります。
 とろみをつけるときに、代表的なのが片栗粉です。片栗粉は、もともとはカタクリという草の根茎から作られていたそうですが、いまはジャガイモから作られています。このとろみは、でんぷんに水を加えて加熱していくと粘度が上がり、のり状になっていく性質を利用しています。
 片栗粉以外にも、でんぷんの粘性を利用して調理に使われている物がたくさんあります。トウモロコシから作られるコーンスターチや餅米のでんぷんで作られる白玉粉。他にも、ワラビの根茎のでんぷんを利用して作られるわらび餅、キャッサバという芋のでんぷんから作られるタピオカなどもあります。この中で、片栗粉はとろみがつき始める温度が低く、すぐに粘度が上昇するため、一番身近に利用されています。
 コーンスターチは片栗粉よりはとろみはつきにくいですが、片栗粉は温度が下がると粘度が減少してしまうのに対して、コーンスターチは冷やしてからも粘度が上昇します。そのため、カスタードクリームなど、冷やして食べる物のとろみつけに向いています。
 普段の調理の場合は、でんぷん粉がなくてもとろみをつけることができます。例えば、小麦粉。カレーやミートソースを作るとき、炒める際に小麦粉を入れてとろみをつけます。また、生のジャガイモやレンコンをすりつぶして入れ、加熱すると、とろみがつきます。他にも、モロヘイヤやオクラなど、ねばねば野菜を刻んで加えてとろみをつけてもまた違った味わいになります。
 いろいろな味を体験してほしいこの時期。とろみつけも、いろいろな食材を使って毎食変化を付けてみたいと思います。

岡村 麻純(おかむら ますみ)
1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。


ベランダでできるキッチンガーデン  ショウガ(ショウガ科ショウガ属)

 戸外で作業ができない冬季に、ストーブやこたつで暖を取りながら、春の作付け計画を立てることをストーブ園芸といいます。種苗会社からカタログを取り寄せると参考になります。掲載されている野菜の大半は、ベランダでも栽培できます。
 多くの家庭の冷蔵庫にはワサビやからし、ニンニクなどのチューブ入りスパイスが常備されています。いつの間にかショウガもチューブ入りを使うようになりました。台所におろし金がない家庭もあります。子どもたちはショウガはチューブの中に入っていると思っているかもしれません。
 春になったら、ショウガをベランダで栽培しましょう。添加物のない、本物のショウガです。塊茎の大きさにより大・中・小ショウガがあり、大ショウガには「印度」、中ショウガには「房州」、小ショウガには「谷中」などの品種があります。キッチンガーデンでは、小ショウガを使用し、筆ショウガ、葉ショウガ、新ショウガと順に楽しむと良いでしょう。
 ショウガは高温を好むので、4月下旬から日当たりの良い所で栽培を始めます。深さ15cm以上のプランターに市販の培養土を入れ、種ショウガを10cm間隔に、芽を上にして植え付けます。種ショウガは前もって、2~3芽を付けて50gほどに分割し、2~3日乾かしておきます。覆土は5cmとします。プランターにビニールを掛け保温すると、発芽が早まります。乾燥と過湿を嫌うので、水やりは朝夕に土の表面が乾く程度にします。追肥は1000倍の液肥を、灌水を兼ねて1週間に1度施します。小まめに増し土をします。
 7~8月に新芽の元に新しいショウガが付くので、種ショウガを掘り上げないように手で押さえて引き抜き、筆ショウガとして利用します。新しい根が少し肥大したら葉ショウガ、初秋に塊茎が大きくなったら新ショウガとして収穫します。

藤巻久志(ふじまきひさし)
種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。


あなたもチャレンジ! 家庭菜園 冬の手入れが翌年の出来を決めるアスパラガス

 アスパラガスは野菜の中では長命で、一度植えれば数年は収穫が楽しめます。毎年良い収穫物を得るには、冬の適切な手入れが大切です。
 若芽の収穫を一定日数で打ち切り、芽を伸ばしたままにすると、葉が開いて丈が伸び、葉の光合成作用が旺盛に行われ、秋になると同化養分が根に蓄えられ、11~12月には株全体が休眠に入ります。霜が3~4回降りると葉の黄化が進み、休眠はいっそう深まってきます。
 ここから先の手入れで大事なことは、葉が完全に黄変し、休眠が深まっている頃を見計らって、地際から5~6cm上のところで葉を刈り取ります。この枯れ葉には茎枯れ病などの病原菌が付いているので、落ちた枯れ葉と共に畑の外に持ち出し、焼却または廃棄します。この処置が不十分だと、病原菌が茎葉の中で越冬し、翌年の発生源になるからです。できるだけ丁寧にかき集めて処分することが肝心です。
 これら病害が発生すると、数年たった大株でも枯死し、大減収になってしまいます。
 茎葉をきれいに片付けたなら、まず株元に多くの土寄せをしていた場合には、土を畝間に戻します。土寄せが少なかった場合には、そのまま畝間の通路部分を中耕しながら、畝の両側に深めの施肥溝を作り、その中に粗大堆肥(発酵度は中程度)と油かす、緩効性の化成肥料を施し、アスパラガスの根株を深く埋めるようにし、畝上に土を大きく上げておきます。こうすることで根株を冬の寒気から守ることができます。寒さが厳しい地域ほど土を大きく盛り上げることが大切です。
 こうして越冬後の3月ころ、芽の萌芽に支障のない程度に土を取り除き(寄せ土戻し)、畝間に土を落とします。このとき春の追肥として、化成肥料や有機配合の肥料などを、1株当たり各大さじ3杯程度を目安に与えておきます。再三土を動かすことにより、地面付近に落ちていた雑草の種子の発芽を抑えられ、翌年の除草の手間が省けます。
 栽培年数が長くなり、株元の根系が過密になり、株全体が浮き上がるようになったら、冬の休眠中に株全体を掘り上げ、分割して他の畑に、株間を広げて植え替えることで、再び勢いは回復するでしょう。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
板木技術士事務所●板木利隆



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