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お役立ち情報コラム

家庭菜園&家庭園芸 (2019年3月)

私の食育日記 冷凍保存を上手に活用

 まとめ買いや、食材を使い切るために多く利用されるのが冷凍保存です。食べるのは少量でありながら、いろいろな物を食べてほしい離乳食にとっても、冷凍保存は強い味方です。冷凍保存は、味や栄養を保持しやすい保存方法です。しかしながら、冷凍中まったく劣化をしないわけではありません。特に、市販の冷凍食品のように食品に合わせてマイナス30度ほどで急速冷凍している場合と違い、庫内の温度がマイナス18度からマイナス20度の家庭用冷蔵庫での冷凍は、時間のかかる緩慢凍結しかできないため凍結方法の工夫が必要です。
 冷凍によって劣化しにくいのは、糖質、タンパク質、ミネラルです。糖質であるでんぷんを多く含む白飯は、マイナス20度以下では老化は少ないことが分かっています。白飯やパンなどに含まれるでんぷんは0度から5度付近が最も老化しやすいので、冷蔵庫やチルド室では老化を促進してしまいます。保存する場合は必ず冷凍庫を選びましょう。
 冷凍によって変化しやすいのは脂質とビタミンです。冷凍中、脂質は酸化してしまうことが多く、酸化しやすい食品には多価不飽和脂肪酸を含む魚類などが挙げられます。またビタミンの中でもビタミンCは、マイナス18度以上だと保存中の減少が早いことが分かっています。冷凍保存する場合も長期保存し過ぎないよう注意が必要です。
 家庭での冷凍での注意点は、まず、家庭での冷凍に適する食品を選ぶこと。パンやご飯などのでんぷん性の物や、煮豆など味が濃厚で水分の少ない物、スープ、ソース類などが挙げられます。魚や肉は加熱調理してから、野菜はブランチング(加熱処理)してから凍結した方が良いでしょう。凍結するときは、1回の使用量ごとに分けて薄い形に成形し、密閉容器に入れましょう。凍結方法を工夫し長期保存には注意しながら、上手に活用していきたいです。


岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。

ベランダでできるキッチンガーデン  ナス(ナス科ナス属)

 野菜の品種は交配種が主流となり、固定種の地方品種はどんどん少なくなっています。そんな中、ナスはいまだに地方独特の品種が栽培されています。大長、中長、小丸など形の違いだけでなく、果皮が白や緑のナスもあります。
 家庭菜園では、好きな品種の種を取り寄せて栽培するのが一番ですが、ナスは育苗が難しいです。インド原産のナスの発芽適温は2530度、生育適温は2030度です。種まき・育苗期の24月に適温を長期間確保するには、加温施設が必要です。
 ベランダ菜園では5月に苗を購入して栽培するのが一般的です。以前は中長ナスと米ナスくらいでしたが、今は数多くの品種の苗が店頭に並んでいます。
 日当たりと風通しの良いベランダで、10号(30cm)以上の鉢に市販の培養土を入れます。深植えにならないように苗を植え、倒れないように仮支柱を立てて軽くひもで縛っておきます。追肥は1週間に1度、1000倍の液肥を施します。
 活着すると1番花が咲き始め、側枝が伸びてきます。主枝と1番花のすぐ下から出てくる側枝2本を残して、他はかき取ります。仮支柱を5060cm3本の支柱に替え、各枝を誘引します。
 ナスは水で太る野菜です。水切れさせないように毎日たっぷり水やりし、乾燥防止のために株元にわらやピートモスなどを敷いておきます。開花後、最初の頃は2530日、最盛期は15日以内で収穫できるので、はさみで切り取ります。
 7月中旬ころ、暑さで株が弱ってきたら、思い切って枝の半分くらいを切り詰めます。主枝と2本の側枝に2枚以上の葉が残るようにします。しばらくすると元気な新芽が伸びてきて、9月いっぱい収穫できます。数百円の苗で、その数倍の価値のある栽培が楽しめます。
 取りたて新鮮なナスを、和食なら漬物や天ぷらに、イタリアンならパスタやピザに、中華ならマーボーなどにご利用ください。



  藤巻久志(ふじまきひさし) 種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。

あなたもチャレンジ! 家庭菜園 チンゲンサイ

 中国華中地方の原産で、中国名は「青梗菜」。ハクサイの仲間ですが、茎が青くて結球しないのでこの名があります。戦後中国から導入された野菜は数々ありますが、チンゲンサイはその代表選手といえましょう。
 一番の特徴は、火を通すと緑色が鮮やかさを増し、煮崩れ、目減りが少ないことですが、あくがなく、煮物、炒め物、おひたし、あるいは漬物にと使い道は広がります。
 冷涼な気候を好み、生育適温は1522度ですが、暑さ寒さにも葉菜類のうちではかなり耐える方で、4月下旬から9月中旬まで種まきでき、案外育てやすいので、家庭菜園にお薦めの野菜です。
 畑にじかまき、または育苗して植え付けと両方ともできますが、長い間収穫を楽しむにはじかまきを、そろった良品を畑の回転良く収穫するには128穴のセルトレイ育苗をと使い分けると良いでしょう。
 じかまきの場合には、あらかじめ全面に完熟堆肥、油かす、化成肥料を約15センチぐらいの深さに耕し込み、準備しておいた畑に、くわ幅(1517センチ)のまき溝を作って23cm間隔に種をばらまきします。覆土は23cm厚さとします。夏に向かう栽培では防乾、防暑のために、まいた上に切りわらまたはもみ殻、完熟堆肥を細かく砕いたもののいずれかで薄く覆っておきます。 
 発芽したら本葉34枚の頃67cm間隔に、その後逐次間引き最終株間を15cmぐらいになるようにします。生育中1520日置きに株の周りに肥料をばらまき、軽く土と混ぜ合わせておきます。
 チンゲンサイは下の方の葉と葉の間に隙間ができ、泥跳ねにより土が入りますので、フィルムマルチが有効です。じかまきの場合には、90cm幅のベッドを作り、15×15cm間隔の穴開き黒色ポリフィルムを敷き、穴に56粒種をまき、発芽したら込み合わない程度に逐次間引き、本葉78枚で1本立てとします。追肥は必要に応じて株間に指先で穴を開けて施します。
 育苗の場合にも同じくベッドを作り、あらかじめ15cm間隔の穴開き黒色ポリフィルムを敷き、その穴に本葉78枚に育った苗を1株ずつ植え付けます。
 種まき後、春は4555日、夏は3545日ぐらいたち、草丈が1820cm150gぐらいに育ったら収穫します。家庭用ならその半分ほどに育った頃からミニチンゲンサイとして収穫、切らずに株ごと料理に用いるのも良いでしょう。


※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。


板木技術士事務所●板木利隆

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