トップページ > お役立ち情報コラム > ライフ

お役立ち情報コラム

ライフ(2018年5月)

健康百科 失った歯を取り戻す

 健康百科 失った歯を取り戻す 佐久総合病院名誉院長●松島松翠  歯を失ったときの治療法の一つに、自分の他の歯を使って埋める「自家移植」というのがあります。自家移植は、主に歯の矯正治療の一環として行われています。
 歯の自家移植が検討されるのは、虫歯や歯周病で歯が抜けたり、外傷によって歯が折れたりした場合などです。
 歯の自家移植で使うのは、ほとんどの場合、親知らずです。従って、自家移植できる条件の一つとして、表面に出た健康な親知らずがあることが挙げられます。健康な親知らずとは、虫歯のない状態で生えているものをいいます。
 親知らずの根が真っすぐ伸びていることも、欠かすことのできない条件です。根が広がって伸びていると移植部分に入り切らないことがあるからです。歯の形や大きさ、根の状態などが適切かどうかは、X線検査やCT検査などを行って判断します。自家移植が可能だと診断されても、すぐに移植できるわけではありません。歯が抜けている部分の隣の歯が傾いている場合が多いので、まずは移植スペースの確保から始めます。
 その他に広く行われている治療法には、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどがあります。入れ歯は、取り外し式の義歯を使用して歯を補う方法、全体の入れ歯と部分入れ歯があります。ブリッジは、歯を失った部分の両隣の歯を利用して人工の歯を橋渡しする治療法です。
 これらの治療法と比べて、自家移植の最大のメリットは、自分の歯を使えることと、その歯の根の部分にある歯根膜も一緒に移植できるということです。

佐久総合病院名誉院長 松島松翠


お米で健康 おにぎりダイエット

 これからだんだん薄着の季節になり、気になるダイエット。しっかりとエネルギー(カロリー)管理したいけど、なかなか難しい……。そんな人にお勧めなのが「おにぎりダイエット」です。パンよりも脂質の割合の低いご飯はダイエットに最適。コンビニなどのおにぎりもだいたい1個100gなので計算がしやすいのです。100gのご飯は168kcal。のりや具材も入れるので、だいたい1個180 kcalとしましょう。
 年代や生活活動強度にもよりますが、1日の推定エネルギー必要量は男性で2500 kcal、女性で2000 kcalです(※)。
 男性だと1日8個、女性で6個のおにぎりを食べると、ご飯6割:おかず4割のバランスが取りやすくなります。もちろん毎食おにぎりを食べることもないと思うので、お茶わんの場合はおにぎりくらいの量、と目安にしてください。
 これだけのご飯を食べて、残りをおかずにすると余分な脂質や塩分を取らずに済みます。
 他にもおにぎりにするメリットがあります。一つは「レジスタントスターチ」。初めて聞いた人も多いかもしれませんが、温かいご飯が冷めることでできるレジスタントスターチは難消化性でんぷん、つまり糖として吸収されにくいでんぷん(スターチ=starch)なのです。 もちろん炊きたてのおいしいご飯をわざわざ冷やすことはないですが、冷たくてもおいしいおにぎりはそのままいただきましょう。
 でんぷんには糖として吸収されやすいスターチと吸収されにくいスターチ(レジスタントスターチ)があったのです。 しかも、同じでんぷんでも加熱後冷やすことにより、レジスタントスターチの量が増えるのです。 ※1日の推定エネルギー必要量(kcal) 生活活動強度II(普通)

管理栄養士・雑穀料理家 柴田真希


お天気カレンダー 5月から熱中症対策

 5月は一年の中で最も過ごしやすい季節と言っても過言ではありません。暑さはまだ厳しいほどではなく、湿度も低めで、とてもすがすがしい季節です。
 まだ熱中症に注意が必要な日は少ないですが、この先急に暑くなる日も出てくる時期です。本格的な暑さがやって来るまでに、暑さに慣れた体にしておくことが大切です。
 少し汗をかく運動や作業を週に3~4日行い、運動後、作業後にコップ1杯の牛乳を飲むと、熱中症に強い体になるといいます。その体を手に入れるには、高齢者の場合は、週に3~4日の運動や作業を3~4週間行う必要があります。このため、暑さが厳しくなる前の5月から対策を始めた方が良さそうです。真夏になっても、熱中症になりにくい体で、農作業などができるといいですね。真夏の熱中症との戦いは、5月から始まります。

気象予報士(株式会社ハレックス)●檜山靖洋




万一に備えよう わが家の防災 熊本地震に学ぶ直下型地震

 万一に備えよう わが家の防災 熊本地震に学ぶ直下型地震 災害危機管理アドバイザー●和田隆昌  2016年、熊本を中心に2度の震度7の大きな揺れが発生した群発地震が九州を襲いました。これによって熊本・大分では家屋の倒壊や崖崩れなどの土砂災害が多発、関連死を含めた死者は161人を超え、大変な被害となってしまいました。  海底のプレート境界で発生する海溝型地震と違って、この熊本地震のような陸地内の断層と呼ばれる場所で発生する直下型地震では、津波発生のリスクこそないものの、震源地近くでは家屋に壊滅的な被害が発生することがあり、今回も耐震性の低い木造家屋が多数倒壊し、家屋内で多くの死者が発生しました。  九州地方は火山が多いこともあって、直下型地震や小さな地震は多数発生しているものの、特に熊本県では過去100年にわたって震度6以上の地震は記録されていませんでした。  現地での聞き取りによると、そのため住民の地震に対する危機意識は極めて小さく、備蓄はもちろんのこと、家屋の耐震性の向上についても関心は薄かったように思われます。直下型地震の発生は、全国どこにでも可能性があり、非耐震の木造家屋に住むことは、倒壊家屋の下敷きになるリスクを抱えていると思わなければならないのです。  ライフラインの停止に備える備蓄も甘く見てはいけません。十分な備蓄を怠ったがために、早期に避難所生活となり、2次的な健康被害を受ける可能性もあるからです。避難所は皆さんの想像以上に厳しい環境が待っています。熊本地震では地震による直接的な死者数の約2倍に当たる106人が環境変化による体調不良や病気などで亡くなっています。健康被害に遭わないためには、災害に備えた万全の備蓄をしておくことが、とても大切なことと思い知らされたのです。

災害危機管理アドバイザー●和田隆昌



バックナンバーへ戻る