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お役立ち情報コラム

ライフ(2019年5月)

健康百科 うつ病への対応

 うつ病とは、ストレスや脳内の変化、体質によって起こる脳と心の病気です。うつ病は働き盛りの人にも、高齢者にも多く見られます。60~70歳代は、男女ともうつ病を発症しやすい年代であるといえます。
 うつ病を見逃さないためには、心と体にどのような病気のサインが現れるのか、本人だけでなく周囲の人もよく知っておく必要があります。
 うつ病には「本人が気付きやすいサイン」と「周囲が気付きやすいサイン」があります。
 本人が気付きやすいサインとしては、まず眠れないという不眠の症状があります。その他、疲れやすい、だるい、倦怠(けんたい)感、首・肩の凝り、頭痛、頭が重い、食欲が低下するなど、体の不調が中心に見られます。これらが2週間以上続く場合は、うつ病を疑う必要があります。
 周囲が気付きやすいサインとしては「痩せてくる」「口数が少なくなる」「ため息が多くなる」「飲酒量が増える」などがあります。周囲の人が、こうした小さな変化を見逃さないようにすることが大切です。
 特に重要なのが「憂鬱な気分」と「何に対しても興味が持てない」という二つです。
 例えば、大好きだったスポーツ観戦に興味がなくなる、大好きだった食べ歩きに関心がなくなるといった現象が起きます。これが、ほとんど毎日続いている場合には、うつ病の可能性が高いといえます。
 うつ病の的確な診断のためには、気になる症状があれば、精神科や精神神経科を受診してください。本人が受診を拒む場合には、うつ病や認知症という病名を出して説得するのではなく、例えば、不眠で苦しんでいる人ならば「眠れるようにお医者さんに相談してみましょう」と言って、受診を促してみてください。

佐久総合病院名誉院長 松島松翠

お米で健康 朝ご飯の勧め

 一日のスタート。朝食はきちんと食べていますか?
 少しでも長く布団の中にいたい気持ちも分かりますが、10分早く起きてしっかりと朝ご飯を食べることをお勧めします。
 「朝ご飯をしっかりと食べている人の方が成績が良い」とはよく聞きますが、サラリーマンに至っては「朝ご飯を食べる人の方が年収が良い」というデータもあります。
 これは、勉強や仕事をするときに活動する「脳」の唯一のエネルギー源がご飯などに含まれる炭水化物が分解されてできるブドウ糖だからと考えられます。朝ご飯をしっかりと食べないとぼーっとした状態で午前の時間を有効に使えていないことになるのです。
 成績や仕事の効率だけでなく、朝ご飯を食べ、そしゃくすることで血行が良くなり肌つやもアップします。女性はお化粧の時間の短縮にもつながり、余計な化粧品代がかからなくて済むかもしれません。体温も上がりやすくなるので、冷えなどの改善にもつながります。
 お勧めの朝食は、やはり「ご飯とみそ汁」。ここに納豆やサケの塩焼き、お漬物などが付いたら言うことありません。最近はスムージーなどもはやっていますが、スムージーはそしゃくできないというデメリットもあります。食べながら顎周りのエクササイズはできないのです。しっかりとかんで顔の血色を良くするには「ご飯」の方が良いでしょう。
 もしも朝食を家で取る時間がない人は「おにぎり」にするのもお勧めです。お母さんは朝から少し作業が増えてしまいますが、成績アップ、年収アップのためにも愛情込めたおにぎりを作ってみてはいかがでしょうか。

管理栄養士・雑穀料理家 柴田真希

お天気カレンダー 遅霜はいつまで

 5月はまだ時折寒の戻りがあります。霜が降りてしまうと、出てきたばかりの新芽は駄目になってしまうなど、特に農作物にとってはとても大事な時期です。
 「八十八夜の別れ霜」といわれるように、この頃から霜が降りなくなり、農作業の目安とされてきました。今年の八十八夜は5月2日です。「八十八夜の忘れ霜」ともいわれ、忘れた頃に霜が降りることもあります。また、「九十九夜の泣き霜」という言葉もあります。今年の九十九夜は5月13日です。この時期になっても油断すると遅霜に泣かされることがあります。
 確かに昔からある暦の言葉は、よく季節を表しています。でも、近年は「季節外れ」や「異常な」現象が起こることが多くなっています。農作物に影響が出る恐れがあるような遅霜が予想されるときは、霜注意報が発表されます。気象情報も大いに活用しましょう。

気象予報士(株式会社ハレックス)●檜山靖洋


キッチン防災術 周りの人しかできない心肺蘇生への助け

 何より大事なのは、まず生き残ることです。命あればこそ、防災グッズの活用ができます。
 阪神・淡路大震災のとき、寝ていた私はとっさに布団を頭からかぶりました。その上に何か落ちてきました。後で分かったのですが、それは本。本は意外と重い物で、1mぐらい私の上に積み重なりました。布団をかぶった状態で起き上がることもできず、動けないまま真っ暗になりました。
 そのとき私の息は止まっていたそうです。両親が助け起こし気道確保と心臓マッサージをし、息を吹き返しました。幸運にも後遺症は残りませんでした。震災の2年ほど前に、心肺蘇生の実地を学んだことがあったのです。兵庫県では1990年から心肺蘇生法県民運動 「あなたは愛する人を救えますか」が始まり、当時のPTAの活動で学校に参加、デモ人形を使ってどこの部分を押せばいいのか、どのぐらいの力で、どんな間隔でするのかを体で覚えたそうです。「かなりの力で押したので、人形の肋骨が折れたって言われちゃった」と笑いながら話してくれました。
 楽しく学んだことが印象に残り、後に役に立つときが来るとは思わなかったとか。「意識があるか確認し、胸の真ん中を、5cmへこむように、1分間に100~120回、絶え間なく押し続け」ます(日本医師会「救急蘇生法」参照 http://www.med.or.jp/99/cpr.html)。詳しくは講習を受け体験して学ぶ必要があります。
 健康な人の心臓がなんらかの状態で止まったとき、1分では97%が蘇生、3分で75%、5分で25%、10分以上止まってしまうとその確率は0%。蘇生しても障害が残る確率が時間とともに増えていきます。災害が起きていない普通の状態で、救急車が来る全国平均が8.6分です。災害のときは10分では来られない場合の方が多いでしょう。なんにもないときにこそ学んでおいて損はありません。今の私があるのは両親の蘇生のおかげです。

災害危機管理アドバイザー●和田隆昌

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