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お役立ち情報コラム

ライフ(2020年8月)

家族の健康 夏バテから秋バテへ

 猛暑で夏バテした人も多いでしょうか?
 これから秋風が吹いても倦怠感が続いていたり、初秋のころに体調が悪くなる、いわゆる「秋バテ」になる人もいますから油断大敵です。
 夏の疲れからなかなか回復できない上、仕事内容や生産する作物などによっては、むしろ秋の方が忙しくなります。まだまだ暑い日もあって夜は寝苦しく、時には台風もあり気温や気圧が大きく変動しやすいので、体はその変化に合わせるのも大変です。
 秋になると、日によって朝夕はかなり気温が下がり体が冷えるため、血行が悪くなり肩凝りや腰痛が起きやすくなります。胃腸の調子も不良になりがちです。また、夏は運動不足や甘い物の食べ過ぎ、冷たいビールの飲み過ぎなどで太ってしまう人の方が多いのが現状です。夏に3kg太った人は、秋は3kgの荷物を体に加えて生活するので、バテやすくもなります。そんないろいろな条件が重なり合って、秋バテになると考えられます。
 特に、お年寄りは夏の疲れからの回復が遅く、食欲も低下しやすく、さらに気温や気圧の変化に順応しにくいので、この季節は要注意なのです。疲労がたまらないように休憩や睡眠をしっかり確保することも大切です。シャワー浴だけではなく湯につかる入浴で、血行を促進することもお勧めです。
 低気圧のときに頭痛やだるさなど体調が悪くなる人は、市販の酔い止め薬を内服すると、気圧変動や揺れを感知する内耳の興奮を抑えて楽になる場合もあります。お年寄りはこの季節に体調を崩しやすいのです。気温の変化に合わせて衣服で調節し、体を冷やす冷たい飲食物の取り過ぎに気を付けて、元気に過ごしていただきたいです。

健康科学アドバイザー 福田千晶

お米で健康 知ってる? いろいろな米粉の使い分け

 中秋の名月には、五穀豊穣を祝い、団子をお供えして美しい月を楽しむ習慣があります。
 団子を手作りするときには、どんな米粉を使えば良いのか迷う場合もあるのでは?
 米を原料とした粉にはいろいろな種類がありますが、製法や特徴も違うため、目的に合った米粉を選ぶ必要があります。
●うるち米を原料としている米粉
上新粉:うるち米を精白し、水洗い後に乾燥させてひいた物。お湯で練り、蒸してつき、成形して使います。水を加えてこねてからゆでても、餅のような粘りは出ません。草餅や団子、かしわ餅、ういろうなど歯応えや風味のある和菓子に向いています。
●餅米を原料としている米粉
白玉粉:餅米を精白し、水洗いの後、水と一緒にうすでひいて沈殿物を乾燥させた物。粉が細かいため、滑らかでもちもちした食感が特徴。白玉団子や大福に使われます。冷やしても固くならないため、あん蜜やかき氷のトッピングにも利用されます。
餅粉:餅米を精白し、水洗い後に乾燥させてひいた物。白玉粉よりもきめ細かく、大福餅や求肥などに使われます。
道明寺粉:精白した餅米を蒸して乾燥させてから粗くひいて粉にした物。関西風の桜餅に使います。
●うるち米・餅米を原料としている米粉
団子粉:うるち米と餅米を精白し、浸水後にひいて乾燥させた物。製品によってうるち米と餅米の割合が異なり、うるち米の入った分だけ腰の強い団子になります。みたらし団子など串団子に向いています。
 白玉粉、餅粉、団子粉は、水を加えてこねて成形した後、熱湯でゆでて使えるため、食感の差はありますが代用は可能です。それぞれの粉の特徴を生かして上新粉などとブレンドして使うこともあります。
 仕上がりに合わせて米粉を上手に使い分けましょう。

管理栄養士・フードスタイリスト 大槻万寿美

里山を歩けば 赤トンボ

 「この指止まれ!」。赤トンボが止まっているさおなどをチョンと揺すると、驚いて飛び立った後、元のさおと間違うのか、突き出した指の先に着陸します。その見事に赤く染まったおなかや芸術的な半透明の翅などを間近で見たり、頭上に広がる赤トンボ柄の空を仰いだりすることは秋の楽しみの一つです。
 さて、「赤トンボ」という種類のトンボはいないことはご存じでしょうか。実はこれは、アキアカネ、ナツアカネなど、秋に赤く体が染まるトンボの総称なのです。中でもアキアカネは里山ともなじみが深く、田んぼで羽化した後は山に移動し、秋になると成熟した雄と、一部の雌がそのおなかを赤く染めた姿で戻ってきます。また、田んぼの害虫を食べてくれる農家の味方です。
 最近は秋空いっぱいの赤トンボの風景も、地域によっては見られなくなっています。農業の形態の変化や外来種による捕食が原因として考えられています。そのような中、赤トンボをシンボルとして地域の自然を守り、町の活性化に生かそうとする取り組みが各地で始まっています。兵庫県たつの市でもその数を減らしてしまいましたが、童謡『赤とんぼ』の作詞者である三木露風の故郷であることから、地元のNPOと市が連携して人工飼育に精力的に取り組むなど、かつての風景を取り戻す活動が進められています。また、観光客に向けて赤トンボを見るツアーが開催されたり、元気な赤トンボを育んだ田んぼで収穫されたおいしいお米を販売したりと、赤トンボは地域の魅力の一つとして活躍しています。
 今や赤トンボは、害虫駆除の他にも地域のブランド化の力強い味方でもあります。日本の原風景の一部だった赤トンボが、あかね空の下、またこの指に戻ってきますように。

●日本生態系協会

キッチン防災術 煮物

 暑い時期に煮物というと、いつも驚かれるのですが、食べるときには冷やすか常温なので、熱くはありません。
 祖母はナスをたくさん収穫したら、煮物を作っていました。存命なら100歳を超える祖母が若かった頃は冷蔵庫などありませんでした。それでも夏はナスの煮物を食べていたそうです。
 ふたのできる鍋に、ナスをぎゅうぎゅうに入れて、昆布と、いりこを入れ、ナスの上がかぶるぐらいひたひたに水を入れて煮ます。鍋の大きさによって入れる水の量は変わります。直径20cmくらいの鍋で1.5Lぐらいでしょうか。そこに色が付くぐらいのしょうゆを入れ、ごくごく薄味になるように塩も入れます。煮詰まったら塩分が濃くなり、味も濃くなっていきます。そして一度グツグツと煮立ったら、弱火にして、ナスが軟らかくなるまで1時間ほど煮ます。
 作ったその日に食べられますが、次の日の方が味が染みておいしいです。ふたをして置いておき、次の朝また火を入れて10分ほど煮立てたら冷まして、その日の夜に冷やして食べます。1人でナスが二つ三つぺろりと食べられてしまう、夏から秋にかけての味覚です。朝に夕に、少し蒸し暑く心配なときは昼も、何度も煮返して火を入れることで、冷蔵庫がなくても食べられたそうです。油がないので冷蔵庫に入れてキリッと冷やしてもまた美味です。
 給食などは衛生上、基本的に即日調理、即日食べ切りですが、家庭では火を入れて持たせる昔ながらの食べ方はいかがでしょうか。ただし、とろみのある物、例えばカレーなどは冷えるのに時間がかかり、夏場は次の日に食べるのは食中毒の危険があります。煮物は透明だった汁が濁っていたり、酸味が出たら腐っているので食べてはいけません。煮汁がさらっとしている物なら煮返すことで長持ちします。昔の暮らしを思い出して、体験してみるのも「防災」の体験になります。

災害危機管理アドバイザー●和田隆昌

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