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今月の農業(2024年2月)
水稲
今年の稲作重点対策
近年、度重なる異常気象など気象変動の影響により、お米の収量・品質に対して大きな影響が出ています。また、水田土壌は、温暖化の進行や田畑転換栽培により地力低下の傾向にあります。
各地域の水田の地力の実態を把握し気象変動に対応できるように稲体の活力を維持し、技術対策を実践しましょう!
■重点技術対策 令和6年産米栽培ガイドライン参照
①土づくり
土づくりは、土壌の物理性、化学性および生物性が整い地力が向上し、水稲の安定生産や収量・品質の向上に繋がるため重要です。
土づくりの3つのポイントは、「有機物の施用」、「深耕15cm以上」、「土づくり肥料の施用」を実践しましょう。
②適正移植
過剰な生育量や籾数を軽減し、無効分げつを抑え、太い分げつの茎や稔実の良い穂を確保し、生育後半までの栄養状態を維持するため、地域・品種に応じた移植時期と栽植密度を実践しましょう。
③水管理 登熟後半までの稲体を維持し、健全化を図るため、生育時期に合わせた水管理を行いましょう。
・移植2週間後には、浅水管理で分げつ促進と還元障害を回避する。
・早めの中干しで無効分げつを抑える。過度な中干しは、根を痛めるため行わない。
・環境直接支払い交付金の長期中干しを実施される方は、14日間以上の中干しが必要。(晴天が続き、ほ場の土が白く乾く場合は、走水をし、水分調整をしてください。)
・台風や暴風が吹き荒れ通過する場合は、深水管理をする。
・出穂前後各3週間は湛水管理で白未熟粒の抑制と籾の充実を高める。
・収穫作業に支障のない限り収穫直前まで入水する。
④施肥管理 稲体の栄養を維持し、籾の充実向上による収量確保と白未熟粒などの外観品質の低下を防ぐため、葉色が薄い場合(葉色5以下の場合)は、追肥を実施しましょう。
・施用時期:止葉期(出穂期)~穂ぞろい期まで
・施用量:窒素成分で1~2kg/10a程度
⑤適期収穫 刈り遅れると胴割粒や白未熟粒、茶米の発生が増加し品質低下するため、適期に収穫を行いましょう。
・収穫適期:籾黄化率85~90%
・近年は、高温で登熟日数が短い傾向にあります。ほ場をよく観察するとともに、早めにコンバインや乾燥機等、収穫の準備をしましょう。
元気な稲づくり対策資材
・育苗期:ゆめバイオ(苗の根張り向上対策)
・田植え前~生育期:
けい酸加里プレミア34(倒伏・登熟・高温障害軽減対策やけい酸施用で茎や葉が丈夫になります。)
畑のカルシウム(硫黄欠乏による初期生育抑制障害(病み田)、濁水発生軽減対策) マルチサポート2号(美味しいお米づくりや生育向上対策)
麦の管理
麦の穂肥は2月上中旬から3月上旬が適期です
2~3月は麦類の穂肥施用時期です。令和6年産麦の栽培ガイドラインを参考に穂肥は遅れないように施用しましょう。
麦の品質向上と増収はこれからの排水対策がキメテ
麦は、幼穂ができ始める2月頃から出穂期頃に湿害を受けると、根の活力が著しく悪くなり、葉が黄色く枯死し、たんぱく含量などの加工適性に関係する成分品質が悪くなります。毎年、春には雨が続く時期がありますので、湿害を防ぐ対策が特に重要です。麦の排水対策の秘訣は、「圃場の表面水が土壌中にしみこむ前に水を排除すること」です。降雨後の表面水が数時間以内に排出するよう、今一度、排水溝を確認してください。
●土壌中に水が浸透するまでに表面の水を排除できるよう、圃場内の溝さらえを徹底してください。
●水田の送水が始まると、水口付近から漏水することがあるので、早めに水口を確認してください。
●雪が積もると、雪解け水がしみこみやすいので、畦面に水溜りがあれば小溝を付けて排水してください。
麦生育後半の雑草防除は2月末~3月中下旬ころが適期です
●カラスノエンドウ、スズメノエンドウが多い場合農薬名:MCPソーダ塩
散布時期:2月末~3月上旬ころ(小麦幼穂形成期)(麦の幼穂1㎜、草丈20~25㎝・但し収穫45日前まで)
●ハルタデが多い場合
農薬名:ハーモニーDF
散布時期:小麦幼穂形成期~穂ばらみ期・大麦節間伸長前(2月末~3月中旬ころ・但し収穫45日前まで)。
※播種時にハーモニー細粒材Fを使った場合にハーモニーDFは使用出来ません。
農薬名:バサグラン液剤
散布時期:2月末~3月中旬頃(但し、小麦は収穫45日前、大麦類は収穫90日前まで)
*詳しくは令和6年産麦栽培暦・資材申込書をご参照ください。
農薬の使用は正しく安全に!
5月~6月頃は水田で農薬を使用する機会が多くなります。以下の事項に留意の上、正しく安全に使用しましょう。・農薬を使用するときは、ラベルに記載されている適用作物、使用時期、使用方法等を十分確認し、容器等に表示されている使用基準を守りましょう。
・農薬による危害や悪用を防止するため、農薬は鍵のかかる場所に保管しましょう。
・農薬の誤飲による中毒事故発生を防止するため、農薬やその希釈液、残渣等を飲食品の空容器等へ移し替えないでください。
・農薬を散布するときは、周辺住民や通行車両等に農薬が飛散しないよう注意しましょう。
・公共施設、住宅地などの周辺で、広範囲に農薬を散布するときは、飛散防止対策を徹底し、事前に農薬を散布する日時、使用農薬の種類等を記した書面や看板等により周辺住民や施設利用者等に周知しておきましょう。
・無登録農薬等は農耕地には使用できません。また、「非農耕地用」と表示された除草剤は、類似成分であっても農地には使用できません。
・農薬散布を行なうときは防除衣、手袋、目がね、マスク等、散布作業に適した服装で従事し、睡眠不足や体調のすぐれない時は散布作業に従事しないようにしましょう。また、「散布作業中の飲食や喫煙、農薬散布後の飲酒」を避けるなど、散布作業を行う人の健康管理にも十分留意しましょう。
作業確認を徹底し、農作業事故を防止しましょう!
農作業中の熱中症にも注意しましょう!
こまめな水分補給・休憩や通気性の良い衣服の着用など、熱中症対策を行い、日中の暑さに備えてください!
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